2月半ばに初回面会をした5歳のA君。
面会の前から、ライフストリーワークをして、準備をしてきたからか
初回面会当日には、A君自ら遊ぶおもちゃを用意して
里父母を迎えてくれました。
事前に里父母の写真も見せてもらっているので、
A君なりにイメージをもって面会に望んでいたようです。
里父母にとって、初めて動いているA君を見ますが
A君にとっても、写真の「お父さんお母さんになりたい人たち」の
声を聞き、動いているのを初めて見ることになります。
A君も里父母もドキドキしていたでしょうが、パズルをしたり、
折り紙をしたりしながら円満に過ごすことができました。
実習では、毎日のように通う里母と、週末に会う里父と
いっしょに遊ぶところから関係づくりが始まります。
近所の公園では凧揚げをしたり、サッカーのパス回しをしたりし、
昼ごはんを一緒に食べたり、
駄菓子屋やスーパーにお菓子を買いにいったりしていました。
途中、A君が熱を出して、実習が中断したこともありましたが
A君と里母は順調に仲良くなり、里母が実習を終えて帰ってしまうと
A君が大泣きして「お母さんが帰ってしまってさびしい」と言いました。
5歳なので、とても元気で、里父母のほうが疲れてしまうことも
度々ありますが、おうちへの外出や外泊を経て
1カ月少々で、里父母宅へ迎えられることになりました。
施設の先生曰く、3月なので、施設を退所したり、部屋替えが決まって
その準備をしている子どもたちもいて、
施設内が3月は出発の雰囲気になるそうです。
A君もその雰囲気の中、引き取りへ向けて、
引き取り数日前から自分の荷物を整理していたそうで、
気持ちの上でも、おうちで暮らすことを決意しているのだなあと思いました。
前日に、元週末里親さんからかかってきた電話に出たA君は
「おうちにいくよ」と自ら話していたそうで、
気持ちの整理ができているんですね、すごいですね~と
施設の先生と話しました。
当日も、同室の子どもたちと写真を撮り、
ニコニコしながら、車に乗って出発しました。
引き取りの時には、泣き叫ぶことになる子も多いのですが
今回は、落ち着いた穏やかな出発となり、
私もA君の出発に「おめでとう」と言いました。
これからの生活は山あり谷ありですが、
3人の暮らしを少しずつ作っていってもらいたいと思っています。