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かていようご

Author:かていようご
(社)家庭養護促進協会 大阪事務所のワーカー日記です。


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2012/10/01からの訪問者


3歳になるAちゃん。
施設では、「ごはんをよく食べて体は大きい。
人見知りをよくしているし、打ち解けるにも時間がかかる。
お友達に『どうじょ』とおもちゃを
貸してあげられるような優しいところもある」と
言われていました。
取材の時にも、カチコチで、記者さんも望遠レンズで撮影してみたり
時間をかけて緊張したままの固い笑顔が見られたという状態で
人見知りでおとなしい子なのかな、という印象でした。

おうちに迎えられてからは、だんだんと要求を出せるようになり
この頃では、手を洗うだけでも
「水の量がちがう」「水の音がうるさい」と言います。
お母さんが料理を作っていると「何を作っているの?」というので
「これよ」と示すと「カレーが良かった!」とプンプンしたり
することもあります。
家の中では思ったようにならないと里父母を叩いてきたり、
大声出したりということも、よくあります。

公園では、子ども同士、目が合うと、「なにしてるの?」と
積極的に寄っていくので、
里母は「人見知りときいていたのになあ、
変わったなあ」と思っているそうです。
Aちゃんがいろいろな経験をして、
自信をつけていっているからこそ
いろいろ要求したり、積極的になってきているのかもしれず、
里父母はゆっくりと見守ってくれています。


大阪では25日から2学期がスタートした
小中学校が多いようです。

子どもの頃は、2学期といえば9月1日始まりだったので、
今でも『9月1日』が、なんとなく『区切り』に思えてしまいます。

北陸地方に住む、AさんとBさんは、
養子として迎えた子どもが、たまたま同じ乳児院の出身で、
9月に二家族で、乳児院と協会を訪問する『里帰りの旅』を計画しました。
計画したのは6月初め。
コロナの波が少し落ち着いた頃でしたが、
その後、再び次の波が…となってしまいました。

東北地方のCさんは、
養子として迎えることが決まった子どもの
1歳のお誕生日が9月上旬。
なんとか初面会をお誕生日に間に合わせるべく、
お誕生日の3日前に面会日が決まりました。
しかし、乳児院でもちらほらとコロナ陽性の人が出ています。

どちらも、なんとか予定どおり決行できますように!
と祈る思いで指折り数えながら、
9月を迎えようとしています。

Aさん、Bさん親子、Cさん夫妻の祈りが通じますように!
夏休みが終わりにさしかかり、報告をいただいています。
コロナの感染拡大のため注意をしながらも
楽しい体験ができるようにと工夫しておられたようです。

年長のAちゃんは、
今まで画面越しだけだったおじいちゃんおばあちゃんに会うことができ、
お父さんお母さんと山でのキャンプを経験しました。
魚を取ったり、花火をしたり。

小学5年生のBちゃんは、
コロナや大雨の影響で学童を利用しない夏休みとなりましたが、
近場での足湯を楽しんだり、家族で過ごすことが多かったようです。

いつも、子どもの写真をいただきますが、
今回はお父さんお母さんも一緒の写真も多くいただきました。
この3年、コロナ禍でしんどい思いもありますが、
今年は
家族で楽しく過ごすことができただったのだな、と嬉しく思いました。

また、2学期が始まりますが、
学校生活も充実して過ごせますように。

子どもの成長だけでなく、
お父さんお母さんの様子もうかがえ、
家族で楽しく元気に過ごしておられる様子に
こちらもエネルギーをいただきました。

大阪事務所では毎月「あたらしいふれあい」という機関紙を発行し、
会員、寄託者、里親、里親申込者等々、3000部ほど発送している。
機関紙は職員で分担し、協会の仕事にまつわること、
里親子の親子むすび、個人的な話などを書いている。

分量は800字から1600字ぐらいのちょっとしたエッセーなのだが、
これがなかなか難しい。
3000人以上の読者はすべて里親にまつわることに従事しているわけではない。
その人たちでも読んでわかるものを書く必要があり、
自分がテーマを決めて書いたものを職員に回覧する。
誰がチェックしたか分かるように色の違うペンで訂正や修正が入るので、
初めて書いた白い紙に黒字が印字されていた原稿は、
色鮮やかになって返却される。
それをまた書き換え、回覧するというのは、最低でも3回、
多いと5回以上になるだろうか。

わさわさは「何回も書いていればこの文字数が体に染みてくるのよ」
と言うが、私は今のところ何年経っても「体に染みてくる」感じがしない。

そんな必死になって書いた原稿に対して、
時々読者の方から感想をいただくことがある。
「あれ、よかったよ」と言われるのも嬉しいし、
自分が書いた原稿に対して、厳しい意見や反対意見もあるが、
それもまた真剣に読んでいただいたからこそと思うと、
それもありがたいなと思っている。
また、「あの原稿を読んでこう思った」と
自分の体験を交えて熱い感想をいただくこともある。

先月号で私は、担当した小学1年生の男児の親子むすびについて書いた。
先天的に病気、障害のある男児に「この子を育てたい」という養親が
見つかった話であったが、それを読んで長年会員として機関紙を
読んでくださっている方から感想を送っていただいた。
ご自身のお子さんにも病気、障害があったそうで、その体験も交え、
その男児が養親のいっぱいの愛情に包まれ、
成長していることを喜んでくださっている内容が書かれていた。
四苦八苦して書いた原稿がストレートに伝わったように思え、
誰かの心を動かせたように思え、とても嬉しかった。

毎月苦労している「あたらしいふれあい」の原稿であるが、
「頑張って書かないとなぁ」と改めて思った。

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