協会を通じて子どもを迎えたいご夫婦は、具体的な子どもに申し込みをしたあと、担当職員と面接を重ねます。
ご夫婦は不安や緊張を持ちながら、協会まで来て面接を受けているのだろうなと思います。
数か月前に5歳のA君を迎えた里母。
A君に申し込んでから、何度も協会の面接を受けてきました。
「一人の人生を託されるのだから、協会が慎重になるのは当然」と思いつつも
面接で厳しいことを言われると「もう子どもを迎えるのは無理かも」と思ったこともあったそうです。
そういう面接を経て慎重に検討したうえ、A君の里親さんとして推薦することにしました。
実習を経て、A君を家庭に迎えてからは怒涛の毎日です。
A君は一日中「おかあさん見て見て」「こっち来て」「抱っこ」と里母に要求し
里母は家事もままならず、トイレにもゆっくりいけないほどです。
イライラすることも多くなり、「面接では何でも受け入れたいと言っていたのに、そうできていない自分がいる。
あんなことを言って恥ずかしい」と言っておられました。
先月はじめてA君と一緒にJBクラブに来ました。
里母は「これまでは本当に子どもが迎えられるのかと不安に思いながら協会まで来ていました。
何度も通った協会までの道のりを、子どもと一緒に歩く日が来るなんて…」と着いた途端、感激したそうです。
今月のJBクラブも母子できてくれました。
A君は相変わらず「お母さん一緒に遊ぼー」「見て見て」と里母にべったりですが
それでも、里母にとってJBクラブに来るのは息抜きになっているようです。
A君と過ごす日々は慌ただしくイライラすることもあると思いますが
協会に来ることで、A君を迎える前の気持ちを少しでも思い出してもらえたら…と思っています。