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かていようご

Author:かていようご
(社)家庭養護促進協会 大阪事務所のワーカー日記です。


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2012/10/01からの訪問者


4月もあっという間に終わりになりました。
新年度になった今月は、前年度の決算や統計、
事業のまとめとして事業報告を作成していました。

私は統計業務を担当したのですが、
前年度にどれくらい問い合わせがあったかとか、
愛の手の子どもがどれくらい動いたかとかを
まとめます。

毎日の業務の記録を日誌にしているので、
それを分担してひろってもらったものをまとめたり、
一人ひとりの経過を追っていったり、
かなり地道な作業です。

コロナ禍2年目で、前年度よりは電話問い合わせ数は
増えていますが、マッチング数はそれほど多い訳ではありません。
それでもなかなか縁のなかった子に候補者が決まる子もいて、
前年度の動きをまとめながら、
諦めずに地道に頑張っていくしかないなぁと思いました。

理事会も無事に終わり、5月末の総会に向けて
月末は動いています。
総会案内を会員の皆様に送る際に
今年度の会費請求もさせてもらってるので、
その準備も並行しました。
通常業務をやりながらなのでバタバタしながら
また1年に1回のことなので、
前年度を振り返りながらゆっくり進めていました。

できれば会員の皆様への総会案内と会費請求は
ゴールデンウィーク前に送りたかったのですが、
残念ながら間に合わず、月曜日に頑張ります。
会員の皆様には郵便が届きましたら、
確認をよろしくお願いします。

こんな感じで協会の1ヶ月は
あっという間に終わりました。
北陸地方に住むAさん一家。

1才のユカちゃんとの生活が始まった当初は、
毎日のように、ユカちゃんの様子をLINEで知らせてくれました。

親子3人の生活が少し落ち着いてからも、
毎月1日には、定例の(!?)近況報告。
ユカちゃんの成長を一緒に楽しませてもらっていました。

養子縁組も済み、ユカちゃんも保育所に行き始め、
お母さんも仕事に復帰されると、
少しずつ間があくようになりました。

日々の生活が忙しくなられたのもあるでしょうが、
ユカちゃんとの生活が、お父さんお母さんにとっても、
『ふつうの日常』になってる証拠だなーと、
それはそれで嬉しく思っていました。

昨年末に近況報告をいただいてから4ヶ月。
年度はじめには、
『そういえば最近、連絡ないなー。
元気かなー』と気にはなりつつ、
『便りのないのはよい便り』って言うしな…と思っていました。

最近、お母さんから久しぶりのご連絡。
やはり、『便りのないのはよい便り』の時間を
過ごしておられたんだなー…という近況報告で、
送っていただいた写真を見ながら、
ユカちゃんの成長にびっくり&ほっこりしました。
コロナ禍で愛の手の取材が難しく、オンラインでの取材も多くなりました。
しかし、先日は施設でコロナの陽性も出ず、状況は落ち着いているとのことで
子どもと会っての取材ができました。
オンラインでも臆せず、
元気に手を振ってくれる子もいないわけではないですが
なかなか子どもの様子がピンとこないことも多いです。
その子の雰囲気が一番伝わってくるのは、生で会ってこそと思っています。
初めて会う大人には、固くなったり、微妙な表情になり、
担当の保育士さんに向ける笑顔がよかったりするのも、
生で見て、よりわかることです。
子どもたちは緊張して声を出さないことも多いのですが、
その緊張した様子もまたその子の一面です。
担当した記者さんも、生で会うと「ほんとにかわいい!」と言われることが多く
そのかわいさを伝えようという気持ちに熱がより入られるようです。
初めて会う子どもの紹介説明はなかなか難しいものですが、
保育士さんたちの丁寧な説明以上に「百聞は一見に如かず」。
短い時間ではありますが、
その中で遊んだり、動いたり、あくびしたり、疲れたり、と
いろいろ見せてくれる様子に
家に迎えられるとどんな子になるかも想像しながらみています。


協会を通じて子どもを迎えたいご夫婦は、具体的な子どもに申し込みをしたあと、担当職員と面接を重ねます。
ご夫婦は不安や緊張を持ちながら、協会まで来て面接を受けているのだろうなと思います。

数か月前に5歳のA君を迎えた里母。
A君に申し込んでから、何度も協会の面接を受けてきました。
「一人の人生を託されるのだから、協会が慎重になるのは当然」と思いつつも
面接で厳しいことを言われると「もう子どもを迎えるのは無理かも」と思ったこともあったそうです。
そういう面接を経て慎重に検討したうえ、A君の里親さんとして推薦することにしました。

実習を経て、A君を家庭に迎えてからは怒涛の毎日です。
A君は一日中「おかあさん見て見て」「こっち来て」「抱っこ」と里母に要求し
里母は家事もままならず、トイレにもゆっくりいけないほどです。
イライラすることも多くなり、「面接では何でも受け入れたいと言っていたのに、そうできていない自分がいる。
あんなことを言って恥ずかしい」と言っておられました。

先月はじめてA君と一緒にJBクラブに来ました。
里母は「これまでは本当に子どもが迎えられるのかと不安に思いながら協会まで来ていました。
何度も通った協会までの道のりを、子どもと一緒に歩く日が来るなんて…」と着いた途端、感激したそうです。

今月のJBクラブも母子できてくれました。
A君は相変わらず「お母さん一緒に遊ぼー」「見て見て」と里母にべったりですが
それでも、里母にとってJBクラブに来るのは息抜きになっているようです。

A君と過ごす日々は慌ただしくイライラすることもあると思いますが
協会に来ることで、A君を迎える前の気持ちを少しでも思い出してもらえたら…と思っています。
4月になり、入学の報告をいただいています。

今年小学校に入学したA君は、家庭に迎えられて1年足らず。
幼稚園には行かず、入学となりました。
前日には「緊張するけど楽しみ」と言い、
当日は周りの様子を見ながら入場したり、着席したりと
無事にこなすことができました。
A君の一挙手一投足を見つめるお父さんお母さんも緊張されていたと思います。
初めての登校では不安になって泣きましたが、
他にも教室が分からず泣いている1年生を見て、気持ちをもちなおしたそうです。
不安なのは自分だけではないと思えたのでしょうか。
翌日からは「歌を歌ったよ」など学校生活の報告を
してくれるようになっています。
一日一日、学校生活に馴染んでいっています。

中学生になったB君は、1歳になる前に家庭に迎えられました。
「赤ちゃんだったB君が、もう中学生です」と報告くださったお母さんからは
新入生代表として挨拶をするB君の様子が
「親バカですが」とのメッセージとともに届きました。
名前を呼ばれて返事をし、堂々と校長先生の前に歩み出て
挨拶をするB君。
まだ少し高めの声で、
自分で考えたしっかりした挨拶をする姿に、
懐かしさや嬉しさ、いろんな感情がこみあげきて涙が出ました。

高校に入学したC君は、既に高校の部活動に参加していて、
これからの部活動を楽しみにしています。
満面の笑みを浮かべた制服姿に、
これから充実した生活が始まる期待がありました。

どの報告にも「大きくなったなぁ~」と嬉しくなりました。
子どもたちがこれほど大きくなっているのだから
自分も年をとるわな、と思います。
嬉しい報告から元気をもらい、私も頑張ろうという気持ちになります。
新たな生活が始まるみんなに、素敵な出会いがありますように。



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