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かていようご

Author:かていようご
(社)家庭養護促進協会 大阪事務所のワーカー日記です。


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2012/10/01からの訪問者


2歳のAちゃんが初めておうちで迎える誕生日。
里父母は張り切って準備をしました。

Aちゃんが大好きなキャラクターのケーキを予約し
プレゼントはケーキを食べている途中に届くよう
日時指定を細かくしてネットで注文。
Aちゃんの好物の準備もしていました。

楽しい日になるはずでしたが、当日急にAちゃんが発熱。
慌てて病院に行くと、そのまま入院となりました。
里母が付き添ったため、里父は一人で予約していたケーキを受け取りに。

母子はいませんが、ケーキは食べないといけないため
Aちゃんがいる病室とリモートでつなぎながら
里父は一人でろうそくを立て、吹き消してお祝いしたそう。
ケーキも一人で食べることになりました。
予定通り、食べている途中にAちゃんのプレゼントも到着し、
里父がしっかり受け取りました。

5日ほどして退院となったため
それからしばらく、プレゼントを渡したり
ケーキを食べたりと誕生日のお祝いをしたそう。
思い描いていたお誕生日とはなりませんでしたが
少し長くお祝いすることになりました。
「忘れられない誕生日になりました」と笑う里父母。

子どもの誕生日のお祝いは
養子を迎えたいご夫婦がやりたいことのひとつにあげられることが多いですが
実際は思い描いていたのとは違う「お誕生日」になることも。
子どもがいるからこそのハプニングではありますが
来年は元気に家族そろって「お誕生日」ができますように。
毎年、3月頃に成人した子どもに体験談を語ってもらう研修を開催しています。
今年度、話をしてくれたのは20歳の大学生のA君でした。
6歳直前で養父母と出会い、家庭に迎えられています。

毎回、担当者がインタビュー形式で子どもに話をしてもらっているのですが、
A君の担当が私でしたので、インタビュアーをさせてもらいました。

小さい頃から繊細で敏感なタイプで、慣れた人には甘えるのが上手でしたが、
知らない人への警戒心を強く持っていました。
協会の行事は「知らない人ばかりで行きたくない!」と拒否!
なので、私も養子縁組が成立後はほとんど会うことはなく、
成人したのをきっかけにA君が会いに来てくれて
関わりが再開していたのでした。

A君は小、中、高と育っていく中で、不登校を経験したり、
色々な人との出会ったりする中で、色々な人とつながることに臆しなくなって、
社交的に明るい青年に変わっていました。
でも、繊細で敏感な部分というのがなくなったわけではなく、
その部分は人との関わりの中でその感性を生かして
人に配慮するということをやっているようでした。
また、小さい頃、自分が感じていたことをよく覚えていて、
それを言葉で表現できる力をつけていました。
その感性で生い立ちのこと、親子関係について、ルーツ探しについての考え等、
率直に話してくれたと思います。
参加者からのアンケートでも、とても興味深かった、
子育ての参考になったという声が多かったです。

個人的には、担当の子どもが成人して、こういった場で話をしてくれる、
そこまで成長してくれたということが感無量でした。

A君の5年後、10年後、どんな青年になっているのか、
とても楽しみです。
里親さんと出会った5歳のA君。

それまでA君は「ぼくにはパパとママがいないから、どこもいかれへん」と
幼稚園の先生に話していました。
里親さんとの出会いがあり、施設の職員から会いに来ることを説明されると、
初めて里親さんと会う前日、
「明日は特別な日やねん!」と幼稚園の先生に報告しました。

家庭に迎えられた当初、
里父母さんのことを「おとん、おかん」と呼び、
遊ぶ時にはA君の決めたルールにあわせさせ、
「こーして」「あーして」と全て自分の言うとおりにさせていました。
また、お菓子は食べるものの、
ご飯になるとチャーハン、ウインナー、たまごなど限られたものだけ。
そんなA君のことを叱ったり否定せず、
里父母さんはA君の求めに応じ、受け止めてくれていました。

次第にA君は、里母さんに「食べさせて」と言ったり
里父さんに抱っこを求めたりと、甘えられるようになり、
「おとさん、おかさん」と少し甘えるような呼び方に変わっていきました。

施設では、幼稚園に通い、同年代の子たちと仲よく過ごせていましたが、
家庭生活が始まり、
公園に行くと同年代の子どもがいると避けるようになりました。
「小学校には行かない」と宣言していたので、どうなるのかと心配していましたが
ランドセルを買い、小学校でおこなわれた地域のイベントに参加し、
段々小学校に行く気持ちにもなっています。

先日、無事に養子縁組成立の審判が下り、入籍することができました。
入籍日のちょうど1年前は、初めてA君と里父母さんが顔をあわせた日でした。

ぎゅーと濃厚な1年を過ごしたA君と里父母さん。
A君はこの春小学校に入学し、新しい生活が始まります。
これからのA君の様々な節目に、
お父さんお母さんが一緒にいてくれます。

3月も残りわずか。

養親さんたちから、
『卒業・卒園』のご報告が入るシーズンです。

A子ちゃんちからは、
中学校卒業と高校合格のご報告がありました。
添えられていた写真は、中学校の制服姿。

これまで数回、
養親さんはプリクラで撮ったA子ちゃんの写真を
こっそりLINEで送ってくださったことがあるのですが、
盛り?加工?のせいなのか、
『私の知っているA子ちゃんの面影はない…』
『もう、道で会っても分からないかも…』
と思っていたのでした。

でも、制服姿のA子ちゃんは『素(す)』のA子ちゃんで、
『おお〜♪面影ある〜♪』となりました。

3分の2はコロナ禍での中学校生活。
いろいろと制限もあったと思いますが、
楽しく過ごせたかな。
高校生活はもっと楽しめますように。
家庭に迎えられて約2ヵ月になる2歳9か月のAちゃん。
1か月少々の頃に訪問した時には、
その場ではおとなしく、最初は無口になっていましたが
だんだんとほぐれおしゃべりになりました。
それでも大人の話の邪魔はさほどせず、
合わせてくれていたように思います。
ちょっとよそいき、な態度でしたが
それでもすっかりおうちの中を我が家のように動いていて
表情もよく、安心して帰ることができました。

乳児院にいた頃からよく食べるタイプではありますが、
ともかく時間がかかるようで、毎食2時間程度かかります。
外では気分次第で歩かなくなってしまったので、
バギーを用意して、それに乗って出かけるようになりました。
B夫妻を噛んだり、わざわざ固い懐中電灯で壁を叩いたりもします。

この頃は、試しの時期にイヤイヤ期もあいまって
1時間に1回くらい「ちがう!」「いや!」と言っているとのこと。
水がほしい、というのでお母さんがもっていくと
「ちがう!」と言われてしまいます。
機嫌が悪くなってぐずって40分泣き続け、疲れて昼寝に入る、という日も。
なぜか泣きながら靴下や服を脱いで、全裸になることもあるそうで
なすすべがない時もあります。

いろいろ自分でやりたいことが
なかなかうまくできなかったり、伝わらなかったり
AちゃんもB夫妻もともにしんどい時期で
ともかく一日が長いのですが、
一日一日を積み重ねていってもらえるよう、応援しています。

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