今回、行先を六甲山YMCAに決めた時に、以前とは状況が変わり、「自炊です」と聞いていました。それで職員一同、いったんはウッとなったのですが、全食自炊というキャンプの経験もあったので、なんとかなるかとも思いました。準備を進めていく中で、「料理器具は借りられるけど、食材その他、食器も持ち込み」と聞き、またまたウッとなりました。
私が「キッチンかかり」に任命されました。
所詮、1泊2日の「カレーライス」「おにぎりとみそ汁」「焼きそば」です。材料がイメージができないことは全然ないのですが、はたと考えました。「その量は?」「おかわり分も考えると適切な量って?」参加者は小学2年生から大学生までいます。社会人になってるけど、今回は手伝ってくれるK君はとても大きな体格です。小学生と高校生の食べる量が相当違うようにも思います。わからないことだらけです。「米飯の量」を調べてみると、小学生低学年160グラム、高学年200グラム、中学生250グラムと給食の関係のページなのか、書かれていました。無洗米が米飯になった場合、と久々に算数のような計算もして、考えました。他の材料の量を調べようと思い、クックパッドを見てみましたが、大体が2人前と書かれています。「うーん、大人の2人前だよな」と思い、また悶々としてみたりしました。
食器は衛生面を考えると、エコではありませんが、使い捨てになります。これは何のことはない、「カウネット」ですぐに買えました。
食材の購入自体は、イオンのネットスーパーで前日か当日に頼めば、届けてもらえるということがわかりました。「台風の影響で、予定通りの商品が届かない場合があります」と注意書きに出たりして、大丈夫かなと思ったりもしました。
8月10日火曜日は連休明けでしたので、7日の土曜日に荷物の準備や最終打ち合わせをするつもりで、事務所に職員が集まっていました。
すいかわりをしたかったのですが、大玉がネットスーパーの商品一覧になかったので、カットすいかにする前のものを売ってもらえないかどうか、電話をかけたところ、「その地域は火曜日は配達していません」とのこと。
「えーーーー!!」となり、急遽、買い出しに行くことにして、近隣のスーパーを2軒まわりました。じゃがいもや玉ねぎ、カレールウや缶詰、米、鰹節や調味料などは買えました。
ただ、肉や焼きそばの麺、キャベツやもやし、バナナやオレンジなど真夏には冷蔵で運びたいものは諦め、当日に買い出しすることにしました。
今回はずしずしがマイカーを出してくれたので、1日目の午後に子どもたちがアイスクリーム作り体験をしている間に六甲山を下山して買いだしに行きました。
目指すは「ダイエー六甲道店」です。六甲道駅すぐのところにあるはずなのに、なぜかどこかわからず、さまよいました。仕方なく、商店街の中のスーパーのような店で買いましたが、小ぶりな店のせいか、大量入りのものがなく、小分けのトレーに入った肉を10パックとか、焼きそばの麺は3種類くらい、陳列してあるのを20袋ほど買い占めたようなことになりました。
夕食は子どもたちと一緒にカレー作りです。みんなが野外炊飯場で始める中、私は準備室で炊飯です。2升炊きの炊飯ジャーを貸してもらえたので、一つは12合、もう一つは13合炊きました。一つ目は確実に12合、無洗米は1.3倍の水を入れると教えてもらい、確実に入れた記憶があります。二つ目は13合のような、あれ12?13?という気持ちになり、水も1杯間違えたようなそうでもないような、ちょっとテンパってしまいましたが、スイッチオン!
しかし、計量カップがひとつ見当たりません…ひょっとして一緒に炊いてしまったのか…。
考えてもわからないので、ひとまず炊飯ジャーを放っておいて、野外炊飯場へ。
子どもたちは、みんな積極的な態度で、人参や玉ねぎを我先にと洗ったり切ったり。思い思いの動きをしているのが面白かったです。大学生のリーダーたちがいろいろとフォローしてくれるので助かりました。
私がクックパッドをみて、量を考えたつもりでしたが、出来上がってみると、大量のカレーとなりました。子どもの鍋はバーモンドカレー甘口、大人向きにはジャワカレーの中辛です。どの鍋も美味しくできたのですが、中には大人向けのをよそってしまい、辛くてあまり食べられなかったという子もありました。
デザートには、缶詰の黄桃やみかん、パイナップル、チェリー、りんご、ナタデココとサイダーで、フルーツポンチを作りました。ボウルに果物を入れ、立てたサイダーにお菓子のメントスを入れると、見事サイダーが噴き出しました。フルーツポンチは完食となりました。
翌朝は「おにぎりバイキング」です。昆布や梅干し、ツナマヨ、ふりかけ、鮭フレーク、鶏そぼろ、たらこ、のり、等などの具材を選んで入れてもらい、おにぎりを2つずつ自分で作ります。フリーズドライのみそ汁か卵スープを選んで、ゆで卵、バナナ、オレンジといったメニューです。ゆで卵の殻を剥くのは初めて、という子もいて、教えてもらいながら剥いていました。
昼ごはんは、スタッフ調理の焼きそばです。
スーパーで買い占めた麺で山盛りの焼きそばが出来上がりました。もやしは絶対!というスタッフの声があり、入れましたが、見た目には麺なのかもやしなのか分からないという感じです。まあしかし、大量に作るとそれなりに美味しくでき、子どもたちもよく食べてくれました。
今回のキャンプにはわさわさも参加してくれました。主婦歴50年の実力を活かし、自炊を手伝ってもらおうとあてにしていました。キャンプの前に雨続きだったせいで、薪小屋の薪の湿りがひどく、マッチやチャッカマンで火をつけても何度も消えてしまい、なかなか火が大きくなりませんでした。薪がしっかり燃えるようになるまで、小一時間を要しましたが、岩崎が誰よりもうまく、空気の通り道なども考え、火を大きくしてくれました。「なんであんたたちは火起こしができないの!」と叱られましたが、参加してくれて、本当に助かったなと思ったのでした。
キッチンかかりとして、ごはんの思い出となってしまいましたが、子どもたちの胃袋を満たし、楽しく過ごすことができたなら、よかったと思っています。