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かていようご

Author:かていようご
(社)家庭養護促進協会 大阪事務所のワーカー日記です。


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2012/10/01からの訪問者


5月も今日で最後となりました。
さほど暑くもなく、寒くもないという
ほどよい気候のこの時期が一番過ごしやすいように思いますが、
子育て当初はそうもいきません。
1歳半のAちゃんとの生活が始まったB宅。
お母さんのそばから離れず、Aちゃんは抱っこをしょっちゅう求めています。
Aちゃんがくっついて暑いので、
5月から早くもクーラーをかけておられました。
こちらから見た感じ、30㎝くらいしか離れず、
おんぶも嫌で、調理中も抱っこしかだめだそうです。
Aちゃんは、指さしや「あー」でほとんどのことを指示し、
そのたびにお母さんが「絵本よむの?」「はい、だっこね」と
応じてくださっているのが、けなげです。
お父さんもできるだけ早く帰宅して、
Aちゃんの相手をしてくれています。
早朝に目覚めてしまったAちゃんに、お父さんが付き合ってくれ
朝から遊び相手です。
二人三脚での子育ては、始まったばかりです。


小学2年生のA子ちゃんの養母さんから、
『クラスで2名選ばれて、
A子の作文が地元のラジオ局で紹介されます』
とご報告がありました。

どんな作文か、また見せてくださいね~
と言っていたら、
ラジオでの放送の音声データが送られてきました。

まさかの、本人による朗読!

『2年生になったら』と、
1年生の自分をふりかえって、
2年生でがんばりたいこと、を書いてありました。

協会職員で聞いて、
『スラスラ読めてる~!』
『しっかり書けてる~!』と盛り上がり、
読み終わると思わず拍手。

久しぶりにA子ちゃんの声を聞いて、
会いたくなりました。
職場の机にはほとんどの職員が
担当の子どもの誕生日を書いたカレンダーを置いている。
子どもが里親さんにひきとられると、
そのカレンダーに誕生日を書き込み、
初めて家庭でお祝いするお誕生日に合わせて、
カードを送るようにしている。

それ以後、「おめでとう!」とわざわざ子どもや里親さんに
連絡することはないが、机で作業をしたり、
パソコンを打ったりしていて、ふとカレンダーに目を向けると、
子どもの名前が飛び込んできて、「〇〇ちゃん何歳かぁ」としみじみと思う。

コロナ禍で、外出する機会が減り、
事務所で仕事をすることが多くなっているので、
カレンダーに目が行く機会が増えた。

「皆、どうしているかなぁ」とその度に思いつつ、
コロナ禍で、「愛の手」の子ども達の申込みが減っているが、
ここに書き込める子どもが増えたらいいのにと思う日々である。

複数回、「あなたの愛の手を」記事で紹介されたA君。
5歳になって、里親さんとの出会いがありました。
これまで面会や外泊はなく、
幼稚園の先生に「ぼくはお母さんがおらへん」と話していました。

「お父さんお母さんになりたい人が会いに来てくれるよ」と
施設の職員に知らされ、
「お父さんとお母さんが来るねん」と先生に報告し、
先生も喜んでくれ、里親さんとの面会を楽しみに待っていました。

里親さんが施設に通い、関係づくりをする中で、
「お父さんとお母さんは一緒に住んでるの?いいなぁ」と言ったり、
お家に行くのを楽しみにしてくれていました。

家庭に迎えられる日を指折り数え、当日は朝から楽しみにしていたものの
いざ、皆に見送られ、車に乗り込むと、
急にさびしくなったのか、うつむいて黙り込んでしまいました。
しかし、家に帰ると、
お父さんお母さんとおもちゃやゲームで遅くまで遊びました。

お家の生活が始まると
家のあちこちを探索し、
電話やリモコンのボタンをひたすら触りまくり、
思う存分、A君のペースで過ごすようになりました。
施設に通っていた時には見られなかった偏食をしたり、
トイレでお尻を拭いてもらったり今まで自分でしていたことも
お母さんにしてもらいがったりするようにもなっています。

最初の頃は、施設のことが気になり、
ほぼ毎日電話をし施設の職員さんと話していましたが、
1ヵ月が過ぎ次第に頻度が減っていき、
毎日家の近くの公園で遊んだり、
家でテレビやゲームをして過ごしています。

A君の気持ちも、少しずつ
お父さんお母さんとのお家での生活に向いていってくれているようです。

3歳のAちゃん。
今年の春から幼稚園に通いだしました。
はじめは行きしぶっていましたが徐々に嫌がらずに登園できるように。
お友達と遊んだり、先生にも気持ちを伝えたりできるようになりました。

幼稚園は家のすぐ近くですが
幼稚園の門までは里母に抱っこを求め、たっぷり充電をしています。
里母との別れ際、里母が「寂しい?」と聞くと
「すぐにママが迎えに来てくれるからさびしくないよ」と言ったそう。
里母さんも、これまでAちゃんにべったりの生活でしたが
少し離れることができ、久しぶりのひとり時間を満喫しているようです。

お迎えに行くと、ぴょんぴょん飛び跳ねながら
ご機嫌のAちゃんが待っている、とのこと。
幼稚園で頑張っている分、家では甘えモードで
大泣きになることも多いようですが、里父母さんはおおらかに受け止めておられます。

乳児院にいたときには人見知りで
実習で親子関係を作っていくのにも苦労したことを思うと
新しい世界で頑張ろうとしているAちゃんの成長が嬉しくなりました。

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