猛暑の中、担当ケースで2つ、関係づくりのための施設実習をしました。
3歳のAちゃん。初回面会から数日間、部屋の中では緊張感がなかなかとけず、
散歩にいって少しほぐれたくらいでした。
5日目にA里母さんが、虫取り網と虫かごを持参され、
園庭でダンゴムシをつかまえては虫かごに入れ、
公園ではセミの抜け殻を拾ったりして遊べました。
そこからAちゃんの表情は良くなり、ほぐれていったようです。
A里母さんはたまたま虫が平気で、セミも上手につかまえられる人で、
園庭でも虫取り網で上手にセミをつかまえておられました。
Aちゃんはセミを見つけては、いきいきと「あれとって」と要求し、
A里母さんはさっとつかまえて、Aちゃんに「放してあげる?どうする?」と
聞くというやりとりをしておられました。
もともとセミはさわれなかったAちゃんですが、
この機会にしっかりさわれるようにもなったそうです。
毎日のように、ダンゴムシとりとセミとりをする日が続き、
AちゃんとA里母の距離もどんどん縮まっていきました。
5歳前のBちゃん。Bちゃんは虫が大好き。
愛の手の取材の時にも、ダンゴムシを掘り出していました。
セミやチョウにもさわれるし、
4歳のお誕生日ケーキをセミの形にしてもらったくらい
虫が好きな子です。
B里母は虫は苦手とのことでしたが、実習が始まると、
さっそく園庭でのセミとりが始まりました。
B里母は苦手でさわりたくないけど、「子どものため、と頑張ってとりました」と
虫取り網でセミをつかまえておられました。
暑いので、外でおられる時間は限られますが、
子どもと仲良くなるのに、セミが意外に役立ちました。
A家庭は先日、家庭にひきとり、B家庭もひきとり日の目処が立ちました。
家に帰ってもセミとりは続くのかどうか…はわかりませんが
それぞれに新しい生活が始まります。