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かていようご

Author:かていようご
(社)家庭養護促進協会 大阪事務所のワーカー日記です。


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2012/10/01からの訪問者



年度末です。

今年度中に、
協会が児童相談所に推薦したケースは、
25ケース。

新しく、家族としての生活を始めた親子も
たくさん生まれました。
今年度は、5歳や6歳といった
高齢の子どもも、里親さんとの出会いがありました。

A子ちゃんがおうちに迎えられたのは、
7月末。
B子ちゃんがおうちに迎えられたのは、
2月初め。
C子ちゃんがおうちに迎えられたのは、
なんと、3月初め。
いずれも、里親さんのおうちからは、
幼稚園には通わず、
4月から小学校生活が始まります。

半年以上にわたって、
『おうちに根っこをおろす』時間を持てた
A子ちゃんはともかく、
B子ちゃん、C子ちゃんは、
まだまだ新しい『おうち生活』になれている最中ですが、
小学校という新たな環境に飛び込んでいかないといけません。

さぞかし不安もあるだろうと、
年度末に家庭訪問をしてきたC子ちゃん。

『小学校、めっちゃたのしみ!』
『教室を見せてもらってきた!』
『学校まで歩いていく練習してる!』と、
大慌てでそろえてもらった、
新品の学用品を自慢気に見せてくれました。
なかなかたくましいです。

お父さんお母さんも、
いきなり『小学生の親』で大変ですが、
たくましい我が子にひっぱられながら、
新生活を楽しんでほしいです。
先日、2歳のAちゃんと初めての面会をした里父母。
人形遊びが好きなAちゃんのために
里父母は人形とベビーカーや食べ物などがセットになった
おもちゃをプレゼントしました。
「気に入ってくれるかな」と里父母はドキドキ。
始めは担当の保育士さんの膝から離れなかったAちゃんでしたが
おもちゃを箱から出すと興味深そうに覗き見て
膝から離れて、里母から人形を受け取りました。
里父がベビーカーを組み立てるのをじっと眺め
なかなか完成しなかったのがじれったかったのか
部品を持ってお手伝いもしていました。
完成したベビーカーに乗せてすぐに遊び始め
里父母とも人形を介してやりとりすることができました。

Aちゃんを「愛の手」で見てから、「この子に会いたい」と思い
協会の研修を受け、面接を受け…長い道のりでしたが
ようやく対面することができました。
面会終了後、「めっちゃかわいかったです」と里父母。

実習中には新型コロナウイルス感染予防のため、マスク姿なのは少し残念ですが
Aちゃんと親子になるため、関係づくりを頑張っています。
3歳半の時に里父母サトウさんとの出会いがあったタロウ君。
里母さんは約1か月ほぼ毎日、
里父さんは仕事が休みの時に、
施設に通い、タロウ君との関係をつくり、家庭に迎えました。

3人の家庭生活が始まると、
タロウ君は過食や偏食をしたり、常に抱っこを求めたり、
今までできていたことも里母さんや里父さんにしてもらいたがったりし、
タロウ君は里父母さんと0歳からの親子関係をスタートしました。

そんな生活の中、迎えた4歳の誕生日は、
3人での生活が少しずつ板についてきたかなという頃でした。

その後、タロウ君は幼稚園に通うようになり、
友だちができたり、
親子の生活は自然になっていき、
特別養子縁組の申し立てをおこないました。

先日、無事に縁組が認められました。
里父母さんは、
審判が確定したことを証明する書類を受け取り、
その足ですぐに役所へ縁組届を出しに行きました。
その日はタロウ君の5歳の誕生日。

届を受け取った役所の窓口の方は
書類の日付を見て
「タロウ君のお誕生日なのですね。運命ですね」と
祝ってくださったそうです。

タロウ君の5歳の誕生日、
「サトウ タロウ」が生まれた日になりましたと
里父母さんが報告してくれました。
大きなケーキとごちそうでお祝いし、
里父母さんは
「パパとママのところに来てくれてありがとう」と伝えたそうです。

名実ともに親子になりました!
おめでとうございます!!

※文中、仮名です※
3月に入り、より新型コロナウイルスの影響が出てきました。
協会では、2つほど予定していた研修会を中止にしたり
毎月の子育て広場も中止しました。
その他にも他の機関との会議が中止になったりしましたが
通称、養親講座は認定前研修となるため、中止するわけにはいかず
扉を開けっぱなしで、換気をしながら実施しています。
世の中でいろんな業界が打撃を受けておられるのだろうなと
想像しています。

そんな中でも、子どもたちの卒業のお便りが届いています。
卒業式自体は、コロナの影響で、縮小だったり、保護者抜きだったり、
クラス単位だったりと変則的ではありますが
卒業された喜びが伝わってきます。
子どもの成長ぶりを丁寧に書いておられたりして、
子どもの傍で見守ってこられたのだなとも思います。
子どもたちがここまで無事に大きくなられたことに、
お父さんお母さんも安堵しておられるようです。
次の学校や就職など新しい進路に向かって
それぞれが進んでいかれることを
私たちも嬉しく思っています。

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