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かていようご

Author:かていようご
(社)家庭養護促進協会 大阪事務所のワーカー日記です。


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2012/10/01からの訪問者


毎年言っている気がする、『1月はいく』。

ああ、今年も1月はあっという間に過ぎ去りました。
これは、やっぱり、
1月の前半が、えべっさんの飴売りで終わってしまうことが
大きく影響しているような。

飴売りが終わると、1月前半にできなかった、面接をしたり、
家庭訪問をしたり、訪問調査に行ったり。
そうこうしていると、2月1日のイベントが目の前に迫っていました。

今年の企画は、映画『おいしい家族』の上映と、
ふくだももこ監督と養母さん、岩崎とのトークです。
定員300人のところ、220名を超える事前申し込みをいただきました。
新型肺炎ウイルスの流行で、人の集まるところはちょっと…という方も
いらっしゃるかもしれないなあ…と心配していますが、
たくさんの方に楽しんでいただけるといいなと思います。

資料の数には限りがありますが、まだ座席には余裕がありますので、
当日参加もOKです。

さて、明日から2月。
きっと、毎年と同じように、「2月は逃げる」、「3月は去る」で、
気がつけば桜が咲いてるんだろうなあ。
ようやく、寒さも本格的になってきました。

12月から実習に入っているA夫妻。
5歳のBちゃんは、初回面会は友好的に遊んでくれたものの、
2回目からは「ママいやー」「ママ嫌いー」と大声で叫んでいました。
しばらくは、いやいや言いつつも、遊ぶ時はちょっとリラックスするのか
楽しく話をしてみたりする日が続きました。
身の回りのお世話をさせてくれないこともありますが
少しずつ少しずつ、お父さんお母さんとの距離を縮めています。

先日、様子を見に行くと、お母さんのいる空間が
Bちゃんにとって随分と普通になってきたように見えました。
散歩はできるようになっても、電車に乗っての外出は拒否をしたり
A夫妻宅まで行くことにはまだ拒否的ではありますが
Bちゃんの表情からも確実に前に進んでいることを感じます。

なかなか手強いBちゃんに根気よく付き合ってくださることを
ありがたく思いながら、応援しています。

5歳のAちゃんと実習中の里父母さん。

Aちゃんは3歳くらいのころから、
「周りのお友達はパパとママがいるのに、自分にはいない」ということに気づき
施設職員さんに「Aのパパとママは?」とずっと聞いていました。
そのたびに職員さんは複雑な気持ちになりながら
「探しているから、待っていてね」と答えていたそう。
5歳になり、ようやく「パパとママが見つかったよ!」とAちゃんに伝えると
「やったー!!!!」と大喜び。
面会までは里父母の写真を見たり、お手紙を書いたりして
その日を楽しみにしていました。

いざ面会の日を迎えると、緊張で一言も話せなかったAちゃんでしたが
里父母が持ってきた、Aちゃんの好きなキャラクターのぬいぐるみを受け取ると
笑顔がいっぱいになり、ひっくり返って喜びを表現していました。

実習は順調に進んでいき、先日初めてのお泊りをしました。
里父母も、どうなるかなあと心配している中でしたが
お手伝いも進んでして
「パパの作った焼きそばも、ママの作ったチャーハンもおいしいね」と
ご機嫌で過ごせたようです。
「施設に帰りたくない!」と言い、パパとママと過ごせる時間を楽しみました。
それでも、里母は「今はいい子だけれど、ブラックAちゃんも出してきてもらえたら」と話しており、
今後は「良いAちゃん」だけでない部分を出してくるのだと思います。

パパとママをずっと待っていたAちゃん。
里父母はどんなAちゃんも受け止めて欲しいなと思っています。
今年5歳になるA君を1歳の誕生日前に迎えた養母さんから
先日、久しぶりにご連絡をいただきました。
関東地方に住んでおられ、なかなかお会いする機会はないのですが、
毎年の年賀状で様子を教えてくれていました。
その養母さんからのお電話で「何があったの?」と思いましたが、
養母さんからは「実は、話をしたのです」と。

A君は幼稚園に行き、
周りの子に弟や妹ができているのを見て
「ぼくも弟がほしい」と言うようになりました。
養父母さんは、養子を迎えるにあたって告知はしようと思っていました。
A君が弟がほしいと言い出したことを機会にし、
養父母揃って、お母さんとお父さんには子どもができないこと、
どうしてもA君と親子になりたくて迎えに行ったこと、
A君が希望する弟は持てないことを伝えました。
養父母さんは気持ちがいっぱいで泣きながらだったそうで、
聞いていたA君も涙を流していたそうですが、
聞いた後に「ぼく、しっているよ。パパとママが迎えにきたね」と
話したそうです。
その後は、それまでと変わらない日常ですと
報告してくれました。

A君が1歳前のことを「知っていたよ」と言ったことに驚いていた養母さんで、
「A君はかしこいと思っていたけど、やっぱりかしこいと思います!」、
「話せてよかった」ともおっしゃっていました。

告知が、改めてA君への思いを深め、
親子の絆を確認する場になってくれたらと思います。

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