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かていようご

Author:かていようご
(社)家庭養護促進協会 大阪事務所のワーカー日記です。


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2012/10/01からの訪問者


6歳直前に家庭に迎えられたA子ちゃんのおうちには、
もうすぐ5歳になる猫が1匹います。
最初は、猫にビビっていたA子ちゃんですが、
今ではすっかり仲良しに。

A子ちゃんが癇癪をおこしたときは、
気持ちが少しおさまるまで、養母さんも近づけないほどだそうですが、
猫ちゃんは果敢にもA子ちゃんのそばに寄っていき、
A子ちゃんが落ち着くまで、そばから離れないそうです。

A子ちゃんにとって、大きな存在になっている猫ちゃん。
「猫ちゃんのためなら、なんでもする!」と言っているとか。

慣れない子育てにお疲れ気味の養母さんにとっても、
猫ちゃんは、癒しの存在です。

最初は、A子ちゃんと猫ちゃんが「共存」できるかなあ…と
心配していた養父母さんでしたが、
今や、家族の中で、とてもとても大きな役割を果たしてくれています。
5歳のAちゃんとBさん夫妻が初めて顔を合わせてから1年。
先日、養子縁組が無事に整いました。

初めての面会では、
無表情でドアの隙間から顔を見せたり、隠れたりしていました。
初めてのプレゼントのアクセサリーセットを気に入ってくれた様子だったものの、
実習中にはなかなか懐いてくれず、
他の子どもとばかり遊んでいた時期もありました。
家庭に迎えてからも、偏食や過食があったり、
ずっと抱っこを求め甘えたり、
かと思えば、気に入らないことがあると暴言を吐いたり、
泣き続けたり、とAちゃんの様々な行動に
戸惑ったり、ヘトヘトになったりしていたBさん夫妻でした。


法的にも親子となり、
改めて振り返る機会となったようです。
以前のAちゃんの笑顔は機嫌をとるような、
何かさせようとする意図を持ったようだったのが、
最近は、何気ない時に
「ママ~」と言って見せるAちゃんの笑顔が自然で、
幸せを感じると話していたBさん。
話すBさんも笑顔いっぱいでした。

これからも笑顔の花がたくさん咲きますように。

先日、お誕生日の写真が送られてきました。
2歳になるA君を抱く、にこやかなお父さんの笑顔。
その前のテーブルには、
「おたんじょうびおめでとう」というプレートがのった
ちょっと大きめのケーキが置かれていました。
他の写真は、もりもりケーキを食べるA君。
ラインで届いていたので、
「2歳のおたんじょうびおめでとうございます。
大きなケーキですねえ」と返したところ、
「ややこしくすみません(汗)これは旦那の誕生日です」と
お母さんから送られてきました。
確かに、ちょっと「あれ?9月生まれだったっけ?
11月だったような?」という迷いがないわけでもなかったのですが
返信してしまっていました・・・。
とんだ勘違いでした。
大人用にも、誕生日ケーキを用意される素敵なおうちです。
自分の勘違いは横に置いておいて、
ほっこりした気持ちになりました。
11月のA君のお誕生日には、間違わずにメッセージを
送りたいと思います。


Aちゃんと出会って1年のパーティーをしました!と
里父母さんから写真が送られてきました。

乳児院にいたAちゃんは人見知りが強く
よく泣く子どもだと言われていました。
同世代の子どもたちと比べると言葉も少なく
歩き始めるのも遅い子でした。
里親さんとの出会いがあるだろうか、
実習は大丈夫だろうかとと保育士さんたちは心配していましたが
Aちゃんを「この子だ」と言って手を挙げた里父母。

1年前、里父母は緊張しながら初めて乳児院に行きました。
初めての家族写真は「やっと会えた」と嬉しそうな里父母と
泣き叫ぶAちゃんが写っています。
実習が始まってもなかなか抱っこもさせてもらえず
里父母は苦労していました。
1か月ほどして身の回りのお世話ができるようになり
どうにか引き取れるまでに。

家に帰ってしばらくすると、人見知りだったAちゃんの表情は一変しました。
言葉もぐんと増え、家の中をとことこ走れるように。
知らない人に「こんにちは」と声をかけられても
ニコニコ愛想よくしてかわいがられる子になりました。
お父さんとお母さんがいれば、もうどこに行っても大丈夫です。

出会って1年のパーティーでは
Aちゃんと1年前に初めて会ったときの写真を一緒に見返して
この1年を振り返ったそうです。
送られてきた写真は3人とも笑顔で写っていました。
これからも1年1年、積み重ねてほしいなと思っています。
協会は、養親子家庭と積極的に関わるのは
養子縁組が成立するまでですが、
養子縁組成立後も担当した家族と繋がり続けています。
担当した家族は全国各地におり、
大阪近郊在住の方は行事等で会う機会もけっこうありますが、
遠方になると実際には定期的に会うことはとても難しく、
どうしても電話やメールが中心になります。

なので、新しい親子のマッチングのため遠方に行くことになると、
「せっかく行くのであれば」と、
その地域在住の担当の家庭に、お声をかけるようにしています。

先日、東北地方へ行ったので、
その地域在住の養母さんに連絡をし、
養母さんと2時間弱ぐらい会ってお話ができました。
4歳で養親のもとへ行き、現在小学6年生になったA君。
身長は160cmを越え、声変わりもしてきたそうです。
その養母さんとは会うのは2年ぶりですが、
定期的に連絡をとりあっている方です。
日々の様子を聞きながら、A君の話で盛り上がり、
私にとって子どもの成長を知ることのできた
とても有意義な時間となりました。

子どもを育てていると、子どもの成長に応じて
色々な心配が出たり、ハプニングが起こったりします。
私たちがどんな力になれるかは分かりませんが、
傍に応援者がいる・・・というぐらいに
思ってもらえたら嬉しいなと思っています。


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