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かていようご

Author:かていようご
(社)家庭養護促進協会 大阪事務所のワーカー日記です。


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2012/10/01からの訪問者


2歳半のAちゃんと出会いのあった里父母。
遠方に住んでいるので、里母は泊まり込み、
里父は毎週末、実習に来ています。

Aちゃんは慣れない人への警戒が強く
里母はなかなかてこずっています。
2週間経ち、ようやく一緒に遊べるようにはなってきましたが
身の回りの世話は好きな先生にしてもらいたがります。
食事の時、Aちゃんがこぼしたものを里母が拭くのは良いけれど
ご飯を食べさせてもらうのは「いや」と言います。
オムツ替えをさせてもらえるようになるのは、いつになるやら…という感じです。
それでも里母は「今日はAちゃんに『エプロンつけて』って言ってもらえた」
と、少しずつ関係を深めていくことを喜んでいます。

毎日里父と連絡を取り、今日の実習の様子を伝えたり
自宅に帰った時の想像をし
「Aちゃんはかわいいから、悪い人から身を守るために空手を習わせようかな」など
早くも親ばかっぷりを発揮しているそうです。
里父は月曜日から大阪へ行く日を指折り楽しみにしているとか。

大阪も夏本場となり、厳しい暑さが続きますが
焦らず、関係を深めていってほしいと思っています。
初回面会の話が続きますが、
「パパとママが来るよ」と教えられた2歳のAちゃん。
教えられた時から職員さんに
「ピンクのパパとママが来る」と話していたそうです。

何がピンクなのかな?と思いつつ
里父母さんは、ピンクのハンカチなど小物を身につけ、
Aちゃんにはピンクの髪留めのプレゼントも用意してくれました。

が、いざ、顔を合わせると、
Aちゃんは部屋の一番遠くのすみっこに行ってしまい
ずーっとうつむいたまま。
「楽しみにしてたやん」
「ちょっとお顔を見てもらおうよ」と職員さんから促されるものの、
なかなか顔を上げられませんでした。
でも、里父母さんからのプレゼントの人形は
「Aちゃんの!」と言って
脇に抱えて離さず、気に入ってくれました。
Aちゃんに意識されていることは感じた里父母さんは
「ツンデレな様子もかわいい!」と
始終、頬が緩みっぱなしで
「泣かれなかっただけで充分よかった」と
初回面会を終えました。

里父母さんが帰ってから
Aちゃんは職員さんに
髪留めを指さして「パパがつけてくれた」「ママがつけてくれた」と
見せていたそうです。

緊張していたAちゃんですが、
きっとワクワクしたピンクの気持ちで
パパとママを待ち、嬉しかったのですね。

7カ月のAちゃんと、B夫妻の初回面会をしました。
「人見知りが始まっていて、この間、号泣していましたよ」と
施設の先生に言われ、B夫妻はドキドキしながら面会の場へ。

先生と2人でおもちゃで遊んでいるところへ、おそるおそる近づきましたが
一向に泣く気配もなく、抱っこをされたり、膝の上に座らせてもらったり。
夫妻が顔をのぞき込んだり、向き合わせてみても、平気そうで、
布のおもちゃをガジガジ噛んでいました。
おむつかえも見学させてもらい、
「調子がよさそうなので」と、
B夫妻に離乳食をあげてみてもらったりしました。
最後は里母に抱かれてミルクを飲んで、大の字で寝てしまう・・・。

初回面会にも関わらず、いろいろさせてくれた
Aちゃんは大物かもしれません。
里母は「もっと抵抗されるかと思ったけど、拍子抜けした」と
言っていました。

泣き声は誰よりも大きいというパワフルなAちゃん。
これからの実習では号泣されることもあるでしょうが
ちょっとずつ親としての経験をしていってもらいたいと思っています。

大阪は通常より遅く梅雨入りし、晴れの日は蒸し蒸しとして、
やっと大阪らしい夏の気候になってきました。

ただいま担当の2組のご夫婦が、子どもとの関係作りのため
毎日施設に通っておられます。
1組は3歳の男の子、1組は1歳の女の子とのマッチングです。
2組とも、遠方在住なので、大阪に滞在し、
慣れない生活を送りながらの実習です。

初めて出会うお父さん、お母さんに緊張して、
子どもははじめなかなか寄ってきてくれません。
『我が子』になる子どもとは全然ふれあえず、
他の子ども達がどんどん寄ってくるので、
他の子ども達の相手に明け暮れる日も続きます。

そのような日々を経て、
2組ともぼちぼち子どもが寄ってきてくれるようになると、
今度は甘えや要求を受け入れることになります。
3歳の男の子は、お母さんが来ると、うれしさを隠すように、
部屋の隅に隠れてみたり、わざと物を投げてみたりして、
里母さんの反応を見ているようです。
里母さんも子どもに信頼してもらえるように頑張っておられます。

遠方から来られるご夫婦は、慣れない大阪で暮らすストレスに
耐えながらの実習となり、
通常よりもなかなか辛いものです。
自分の家で、『我が子』と暮らせる日を心待ちにしながら、
もう少し頑張ってもらいたいと思っています。
大阪事務所の愛の手運動を通じて、
大阪の子どもたちは、全国の養親さんのもとに迎えられている。

近い時期に、同じ県への委託が重なる…ということも時にはあって、
昨年度から今年度にかけて、福井県に新たな親子が何組も誕生している。
先輩養親さんが地元の里親会の集まりで、自身の体験を話し、
それに力づけられて、大阪へ…という方もおられるようだ。

もう10年以上昔、
遠く山形県で、協会経由で新しい親子が何組も誕生したことがある。
たまたまなのだが、私が担当したケースが多かったので、
新しい親子が誕生して、委託後の訪問に行くと、
先輩親子たちが集合して、公民館を借りて、
「がみがみさんを囲む会」を開いてくれたりした。
先輩親子が、新しい親子の誕生をあたたかく迎えてくれる
…というのは、送り出す方としても心強かった。

週明けには、2カ月近い実習を経て、
福井県でまた、新しい親子の生活がスタートする。
そろそろ、「福井の会」が発足しないかなあ。

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