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かていようご

Author:かていようご
(社)家庭養護促進協会 大阪事務所のワーカー日記です。


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2012/10/01からの訪問者


今日で2月が終わりである。
「2月は逃げる」というくらい、早く過ぎたように感じる。
本来は真冬のはずなのだが、雪も降らず、大阪では暖冬のようである。
空気が冷たいと感じた日も、ごくわずかだった。

愛の手の子どもたちは全国各地のいろんなところで暮らしているので
冬らしいお便りも届く。
北陸の豪雪地帯で暮らすA君宅では
「風邪予防のため、裸になって雪にふれる」という習わしにそって
雪の上で裸で遊んだようである。
北海道のB君は小学生になって、
冬の間中スキーの練習を楽しんでいるということであるし
同じく北海道のC君は、保育園に通う時には、
つなぎのスキーウェアを着用してくるように言われている、とのことで
寒さが本格的なのだろうと思う。
B君宅の家庭訪問調査をした時、
ちょうど強い吹雪で、海辺の民宿で泊まった私は
それまで聞いたこともないような吹雪と波の音におののいたことが
思い出される。

大阪だと冬の寒さはちょっと物足りないし、たまに雪がちらつくと
テンションがあがってしまう感じになる。

まもなく3月。バタバタする時期に入るが、
春が近いのも、楽しみに思っている。

協会で里親を探す子どもは、
毎日新聞の「あなたの愛の手を」欄に掲載される。

昭和39年にスタートしてから、
毎回記者さんと一緒に施設に行き、
子どもの写真を撮ってもらい、
記事を書くための取材をしてもらっている。

異動の多い職場なので、愛の手担当になるのは
長くて1年程度であるが、社会で様々な事件を
取り扱っている記者さんたちであるが、
愛の手に“はまる”記者さんも少なくはない。

愛の手に“はまった”記者さんたちとは、
愛の手担当を離れられてからも、
長いおつきあいをさせてもらっている。

先日、そんな愛の手に“はまった”記者さんたちと
遅い遅い新年会をした。
現在の愛の手記者さんと、10〜40?年前の
愛の手記者さん4名が来てくださった。

今はもう皆さん役職に就かれていたり、
退職されていたりしている。
しかし、愛の手取材の時の話になると、
それぞれが色んな思い出を語られる。
子どもの人生を背負っているので、
その責任を思うと、力が入っていた…とか、
職員から写真が大事だとハッパをかけられ、
プレッシャーだったとか。
また、それぞれの記者さんに、
思い入れのある子どもがいて、
その子どもがどうなってるか?も気にされていた。
色々なことを経験されているだろう
記者さんたちが、私たちも覚えていない
ようなことを覚えておられることがある。
それがけっこう些細なことであることもあり、
それぞれの思い入れの強さに
ハッとすることもある。

毎日新聞が協力してくださり、
50年以上も続いているこの連載記事。

終始ワイワイしていた新年会だったが、
こうした熱い記者さんに
「愛の手」は支えられてきたのだなあと、
しみじみと思った。
5歳のAちゃんとの関係づくりのために
施設実習をしている里母さん。

Aちゃんには、
お父さんお母さんになりたくて里親さんが来たことを説明し、
これまでの生い立ちや生活を振り返り、
これから里親さんとともに暮らすことを話しています。

振り返るなかで、以前に生活していた乳児院をおとずれ、
小さい頃のAちゃんのことを聞きにいきました。
乳児院の職員さんは「Aちゃん、大きくなったね~」と歓迎してくれ、
里親さんとの出会いがあったことを喜んでくれました。

Aちゃんは、「来てよかった」と話し、
里母さんは、これまでかわいがって育ててもらってきたことを実感し、
自分たちが引き継いでいき、
Aちゃんを大切に育てていきたい思いを新たにされました。

親子になっていくための道を一歩一歩、進んでいます。


7ヵ月のAくんとの関係づくりのために、
乳児院に実習に通っていた里父母さん。
実習は順調にすすみ、おうちに帰る日も決まりました。

その前々日。
Aくんが39度を超える熱を出しました。

さあ、大変!

里母さんは、
「乳児院にいる間に熱発してくれた方が
何かとよかったので、親孝行な子です!」と、前向き。

予定通り、家に帰ることができるのか、
延期になってしまうのか…と心配しましたが、
翌朝には平熱にさがりました。
お医者さんの診察も受け、
風邪症状も見られないので、
連れて帰っても大丈夫!という、お墨付きももらえました。

いよいよ、家族3人の生活がスタートです。
仕事があるので、週に1~2回しか実習に来ることはできず、
会えない間は、「動画」を見て我慢していたという里父さん。

これからは、毎日、目の前にAくんがいる生活です。




2月9日に「今、血の繋がらない親子がおもしろい」が無事に終了し
年明けからのイベント続きの協会でしたが
ようやく落ち着き始めました。

毎日新聞や朝日新聞でもイベントの紹介記事が掲載されたこともあってか
大勢の方にお越しいただきました。
ありがとうございました。

10月に家庭に迎えられた1歳のAちゃん。
里父母が参加し、Aちゃんは保育を利用すると事前申し込みをいただきました。
JBクラブでは里父母と少し離れた場所で職員と遊ぶことはできても
まったく離れた場所で過ごすことは初めてでした。

実習中、Aちゃんは人見知りが激しく、
保育士さんにべったりで里父母が来ただけで泣き叫び
知らない人に抱っこされるということは考えられないような子でした。
それが、家庭に迎えてしばらく経つと
公園にいた子どもと遊んだり、電車に乗って知らない人とニコニコ関わったり
実習中のAちゃんとは全く違う様子になっていました。

里父さんは「大丈夫だと思いますー」と楽観的でしたが
里母さんは少し心配そう。

保育室へお別れはすんなりできましたが
しばらくすると、里父母の姿が見えないことに気づき
Aちゃんは泣いてしまったそうです。
保育のスタッフがなだめて落ち着くことができ
どうにか、離れて過ごすことができました。

あんなに不安でいっぱいだったAちゃんが
里父母と離れても大丈夫になりました。
少しずつ少しずつ
大人の手を離れて大きくなっていきます。

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