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かていようご

Author:かていようご
(社)家庭養護促進協会 大阪事務所のワーカー日記です。


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2012/10/01からの訪問者


3歳のAちゃんと実習中の里親さん。
慎重派なAちゃんは
里母と公園に行くことも、車に乗ることも
初めて体験することは怖くて不安で、泣いていました。
それでも、1度体験したことはきちんと覚えているので
大丈夫だとわかると抵抗はなくなるようです。

そんなAちゃんは先日初めての外泊をしました。
夜になり、「(施設に)帰りたい」というAちゃんに対し
「今日は、お父さんとお母さんと一緒に寝るんだよ」と伝えると
「寝ない!」「ずっとアンパンマン見る!」と言い
しくしくと泣いたそうです。
そのまま泣き疲れて眠ってしまいましたが
深夜になりAちゃんが起きて、また泣き始めました。
里母のお腹に乗せてトントンしながら「大丈夫だよ」と声をかけつづけ
Aちゃんは数時間にわたって、寝たり泣いたりを繰り返しました。
結局すっかり寝たのは4時ごろでした。

里母はほとんど眠れなかったようですが
Aちゃんを体の上に乗せているときには
「この重さが責任の重さ」と感じ、大変な中も
「なんてかわいんだろう」と思ったそうです。

Aちゃんがしくしく泣いているときには
里母さんも悲しくなってしまいますが
そんなときにも「大丈夫、大丈夫」と自分に言い聞かせているそうです。

もうすぐお家での新しい生活が待っています。
たくさん初めての体験をして、泣いてしまうこともあるでしょうが
「大丈夫」と唱えながら、根気強く関わってくださると思っています。
1才11ヶ月のA子ちゃんと里父母さんとの初めての面会の日。
A子ちゃんは里父母さんが部屋に入ってきたとたんに、泣き出しました。
そのうちおさまるかな~と、みんなで見守り、
里父母さんもそっと声をかけたり、おみやげのプレゼントを差し出したり。

泣きながらも、チラチラと里父母の様子を見ていたA子ちゃん。
プレゼントのぬいぐるみだけはしっかりと受け取り、
ギュッと抱きしめながらも、また大泣き。
泣き声は20分間も続きました。

その後は、もうひとつのプレゼントの、音楽の鳴る絵本を介して、
里父母さんと少しやり取りもできました。
「この絵本、パパとママが、A子ちゃんにって選んできてくれたんやで」と
施設の職員さんが声をかけると、
A子ちゃんは小さな声で「ありがとう」と言えました。

初面会は、A子ちゃんの2才のお誕生日の1ヶ月前。
おうちでお祝いすることは難しいかもしれないけれど、
実習中のパパとママと一緒にお祝いできるね、よかったね、
と思っていました。

そうしたら、思いのほか、実習での関係づくりは順調に進み、
今週末には、一泊の外泊にチャレンジしてみることになりました。
外泊がうまくいけば、月末にはおうちに帰れるかも…という見通しに。

2才のお誕生日は、パパとママだけでなく、
おじいちゃんやおばあちゃんも一緒に、
「A子ちゃんのおうち」で迎えることになりそうです。
初めての面会で、しっかりと挨拶をして
周囲を驚かせた3歳のAちゃん。

その後、里母さんは毎日施設に通い、Aちゃんとの関係づくりをしています。
散歩をする時は、Aちゃんが道案内をし一緒に元気に歌を歌い、
大好きなパズルをドンドン完成させて里母を驚かしています。
里母の姿が見えなくなると「ママ!」と探し、
「どこに行ってたの?」と確認します。
人との関わり方があっさりしていると言われていたAちゃんが
こうして求めてくれること、
一つ一つの言動が、里母には嬉しいことで、
日々、Aちゃんと一緒にお家で生活する楽しみが増してきています。

また、おしっこが固く、1日溜めて排泄していたというAちゃん。
里母との外泊中には、自ら「おしっこ」と言い、
日に何度もおしっこをして、ママにオムツのお世話をしてもらっています。
施設の職員さんは、「リラックスできているんだね」と喜んでいました。

そういえば、
7歳のB君も、施設では便秘気味だと言われていましたが、
里親宅で外泊するようになり、しっかりとスムーズな排便になりました。
「一日中外遊びをして動いて、よく食べるからかな」と
里親さんはおっしゃっていました。

運動量や食べる量なのか、気持ちの面での影響なのか。
いろいろな要因があるのでしょうけれど、
里親さんとの関わりで、
子どもは、心身ともに変化していっているのだな、と
改めて感じています。


子どもを家庭に迎えてから、子どものいる生活にようやく慣れたと思えるまで
半年くらいの時間があっという間に過ぎておられるようである。
それでも、その間に「ああやっと1ヵ月」「今日で3ヵ月」と指折り数えて
「最初よりはまし」「ちょっとだけラクになったかも・・」と思っておられるようである。

最初の3ヵ月くらいは大人も子どもも環境の変化に慣れておらずに、
特に「しんどい」ので、なかなか暗闇から抜け出せないような気持ちでおられたりするのが
それを越えて、ようやく光が見えてくるような、いやまだ見えないような・・・。

私たちからみると、子どもたちの表情は格段によくなっているのであるが
疲れのぬけないお父さんお母さんは、へとへとのくたくたで、
「今日のことしか考えられない」と言われていたりする。

6歳前のAちゃんを迎えた里母さんも、
「先が見えない」「今日のことしか考えられない」と言いながら、ただいま子育てに
奮闘しておられる。
プリンセスなどのお話が好きなAちゃんが繰り広げる「ごっこ遊び」に毎日付き合わされる。
おばあちゃんも巻き込んで
「わたし白雪姫、おばあちゃんは魔女、お母さんは7人の小人」という見事な配役で
Aちゃんの思う進行でやらされる。
設定はいろいろであるが、とにかく家にいると1日中やる日もあるし、
断ろうものなら、すねたり、ごねたり、泣いたりなので、
今はこっそり「劇地獄」と呼びつつ、それに付き合う日々である。
「いつになったら終わるのか」はわからない。
ともかく3ヵ月経った。
今日のことしか考えられないが、その積み重ねが親子関係を作っていくのだと
信じてがんばってくださっている。




9月もあっという間に7日になりました。

もうすぐ3才になるAちゃんを迎えた里母さんは
約1ヵ月の施設実習を終えられ、先月半ばからAちゃんと暮らし始めました。

Aちゃんは体格が良く、活発な子どもで、よく食べてよく動きます。
抱っこをするのも重いし、よく動き回るのを見ているだけで疲れます。
またどんな時も養母さんの後ろをついてまわり、
「ここにいてるでしょ!」と言いたいこともしばしばです。

子どもを迎える前は、「できるだけ子どもとしっかり関わっていきたい」と話しておられ、
「こんな風に子どもと接しよう」と色々と考えておられました。
しかし、実際には子どもは思い通りには動いてくれないし、
体力もあるので遊んでも遊んでもなかなか疲れません。
子どもを迎える前に思っていたような対応をする余裕はなく、
子どもと一緒にずっと過ごすことがこんなにしんどいことなのかと思い、
「世の中のお母さん達ってこんなに大変なことをしているのか」と思うのだそうです。

毎日、Aちゃんと一緒に出かけ、寝るまで遊び、ご飯を食べさせ、
てんてこまいの1日ながらも、なんとかかんとか1日1日を重ねておられます。
他の養親さん達もAちゃんの里母さんのように、そのような時間を過ごしながら、
少しずつ生活が落ち着いていかれています。
その日が来るまで、親子を応援していきたいと思っています。

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