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かていようご

Author:かていようご
(社)家庭養護促進協会 大阪事務所のワーカー日記です。


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2012/10/01からの訪問者


またもやギリギリの更新です。すみません。

一昨日は、毎月開催している親子サロンのJBクラブでした。
今月はISD個性心理学を学んでいる養母さんによる
子育て相談の会をしていたり、
私の担当の高校生Aちゃんが来たりと、
とても賑やかでした。

そんな中、数ヶ月前に家庭に引き取られた
3歳のBちゃんがお母さんと遊びに来てくれました。
引き取られてから、ほとんど家から
出なかったそうですが、最近出かけることも
了解してくれるようになったそうで、
JBクラブにも行ってもいいと言ったそうです。

Bちゃんはがみがみの担当なのですが、
愛の手に何度も掲載されていたので、
私も他の職員も過去に担当していました。
なかなかご縁がなかった時には、
「こんなかわいいBちゃんなのにーー」と
乳児院でBちゃんに出会うたびに悔しく思いました。

なので、かわいい傘とかわいい長靴をはいたBちゃんが、
部屋に入ってきたのを見て「ここで会えるなんて...」と感慨深い気持ちになり、
そんなことを口走ってしまいました。

Bちゃんがお母さんとやりとりしていたり、
他の子どもと楽しそうに遊んでたり、
JBクラブでの何気ない様子を見て、
なかなかご縁がなくても、諦めてはいけないんだ
という気持ちになり、とてもはげまされました。

また来月も来てくれたらいいなぁ。

自分の期間を越えてしまいました。すみません。
前回の日記で、うごうごが余裕を持って〆切を迎えられるように…
と書いているのを読んで
「10年以上経っても、余裕ないわ~」と思った私です(^^;;)

さて、今月は養親講座の開催月です。
今年度は年4回でいつもの開催ペースではなく、
すぐに、次の連続講座がくる感じがします。
今回の体験談は私がインタビュアーでした。

4歳のAちゃんを迎えて1年になるご夫妻に体験を語っていただきました。
家庭に迎えた当初、Aちゃんは部屋じゅうに水をまいたり、
ゴミ箱などをひっくり返してまわったり。
お母さんにはべったりでしたが、お父さんのことは拒否!
なかなか大変な時期で、
お母さんは「悪いことだけでなく良いことでも、何をしても腹が立った」こともあったそうで、
お父さんの方も、お母さんがAちゃんにかかりっきりの生活なので
「まるで一人暮らし」のような生活だったそうです。

振り返ると、いろんな試し行動も1週間続くことはなかったそうですが、
その当時は、「いつまで続くの~!!」という気持ちだったことなど、
率直な気持ちをお話してくださいました。

しかし、1年経った今、懐かしい話として語れ、「Aがかわいくて仕方がない」そうです。
お父さんもAちゃんに「お父さんクサイ~」と言われながら、
一方で「おもしろい!」とも言われています。

しっかりとAちゃんを受け入れ、受け止めてくれてきた1年。
Aちゃんだけでなく、お父さんお母さんも自信がついた表情をされていました。
協会に入って約半年が経ちました。
はじめのころに比べたら、少し慣れた部分もありますが
圧倒的にまだまだ…のところが多く、日々迷惑をかけています。

原稿を書くのもその一つ。
協会で月に一度発行している機関紙「あたらしいふれあい」や
取材担当の週に回ってくる「きずな」
あとはこの「ワーカー日記」
他にも、面接記録や推薦記録など
文章を書くことが多い職場だと思います。

伝えたいことはあるのにうまく文章にまとまらなくて苦労したり
一体何を伝えたいのだ私は…と立ち止まったりすることもしばしば。

特に機関紙は、どの職員も原稿が書けたら回覧をして、
内容やミスはないかなど、チェックを受けます。
それぞれの職員が色の違うペンでコメントを書いてくれるため、
一周して戻ってくると、とてもカラフルな原稿になっています。
それから4、5回書き直してようやく完成することが多いです。
忙しいのに何度も回して申し訳ないと思いながらも
意見を聞いて直して…を繰り返し
拙い文章が伝わる文章になっていくのは、結構おもしろいです。

文章なんて書かないと上達しないよと言われ
確かにその通りなので
今年度の機関紙は毎月書くことになっているのですが
(他の職員は、数ヶ月に一度お休みがあるのです)
毎月の締切りのことを思うと気が重い部分も…。
それでも、たまに感想をいただくと
書いてよかったなとうれしくなります。

これからも四苦八苦しながら書くことになると思いますが
いつかは余裕をもって締切りの日を迎えられたらいいな。
先日、家庭に迎えられた2歳3カ月のA君。
実習中の様子を見に行くと、偶然お昼ご飯がカレーの日でした。
先生がお母さんとA君の食事をお盆に載せてこられると、
さっと座卓をカーペット敷きのところから、フローリングへ移動させたお母さん。

カレーライスもフルーツヨーグルトも、A君は好物だったようで、
早速、食べ始めました。
スプーンもフォークも使えるのですが、食事エプロンをつけ、
まずはお母さんのヨーグルトに手をつっこみ、果物を手で食べていきます。
自分の皿の分のヨーグルトを食べた後、
おもむろに、カレーの中にも手を入れて、お母さんのカレー皿にカレーとごはんを
ドンっと置きました。カレーの中のかぼちゃ、玉ねぎ、にんじんなどは
もりもり手で食べていました。
時々、「ふいて」の意味なのか、手を差し出して、拭いてもらったりしていますが
おおむね手で食べています。
ついつい、机や椅子や服をさわってしまうので、あちこちにカレーがついてしまいますが
お母さんはおしぼりを持参して対処しておられました。

終始にやにや顔のA君は、ともかく、おいしそうな食べっぷりで、終了。
お母さんも食べたんだか、食べてないんだかわからない感じで、終了。
久々に生で見せてもらったなと思って帰りました。

一方、10カ月で、実習中のB君。
こちらも、何でも手で食べています、とのこと。10カ月ゆえに、手についたものを
なめるように食べるので、顔に塗っているかのようになるらしく、すごい状態に。
おかずもごはんもあちこち飛ぶので、レジャーシートを敷いて対処しておられるとか。

子どもとの暮らしが始まった当初、子どもに振り回されて、てんやわんやです。
やつれてしまうお母さんが多いのも、実際です。
食事は毎度毎度のことなので、大変ですが、
満足そうに食べている子どもの表情から、
お母さん自身が自分自身をねぎらってもらえたらと思っています。



ハタチのA子ちゃん。
今年の1月に男の子を出産しました。

自らも「母」になり、生みのお母さんのことが気になり始めた、
と協会に連絡をくれました。

当時のケース記録を見ながら、
A子ちゃんを手放すことを決めた生母やその親族の気持ちを
A子ちゃんに伝えました。
出生時の記録に、「母乳・混合・人工」という欄があり、
「混合」に○がついてたので、「母乳ももらってるよ」と話すと、
A子ちゃんは電話口の向こうで涙声に。
自分はいらない子どもだったのかな、
お母さんらしいことは何もしてくれなかったのかな、
という気持ちも持っていたのが、
そうではなかったということがわかり、うれしかった、と言います。

もし、生母とコンタクトをとることができたら、
「産んでくれてありがとう」ってことは言いたい、とのこと。
「産んでもらったから、今の親にも、ダンナにも、子どもにも出会えた」
と言える人生を送ってくれていて、よかったなーと思います。

ルーツ探しをしたいと養父母に伝えると、
養母は「自分の子として育ててるから心境は複雑やし、
正直、イヤやで」と言っていたそうで、
それもまた、正直な「親心」。
でも、それを率直に言い合える親子関係である証拠です。

養父母さんもまた、
「産んでもらってなかったら私らのとこに来てないし、
人生ってもんがないからな!」と納得してくれたとのことで、
A子ちゃんのルーツ探しの旅が始まります。

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