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かていようご

Author:かていようご
(社)家庭養護促進協会 大阪事務所のワーカー日記です。


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2012/10/01からの訪問者


今月も最終日となりました。

一か月に4人のワーカーで書いていますが、
今月はうち2人が実習ネタでした。
今月子どもを迎えるための実習が終わった方もありますが、
これからどんどん実習が始まりそうな気配・・・。
それはマッチングが進んでいるということなので、うれしいことです。
しかし、我々の推薦を受ける児童相談所のワーカーさんを
更に忙しくさせることになります。
「もう次が来た!!」と思っておられるに違いありません。
施設の先生方も、1組を見送ったら、もう次の話が来た!となって
おられるはずです。

これから始まる方は、この大阪の暑い夏を経験していただくことになります。
昼間も蒸し暑いですが、夜も冷めない暑さで、体が休まらないかもしれません。
特に遠方から来られる方は、生活のギャップもあるし、
ホームシックになったり、緊張や疲れから、弱られないかと心配です。
過去には実習中に寝込まれた方も、点滴を打たれた方もありました。

里親さんで、実習がバラ色だったという人もあれば
子どもとのやりとりも手探りで、自信がなく、実習中がどん底でしたという人もあります。

子どもの様子はどんどん変わっていったりしますが、
渦中の里親さんは、それになかなか気づけないもののようです。

実習が始まれば、
毎日通うお母さんと時々やってくるお父さんの二人三脚でがんばってもらい、
協会、施設、児童相談所で支援していきたいと思っています。


7月から、新人職員もワーカー日記を書くメンバーとなります。
ですので1回増えて月5回、ちゃくちゃくと更新できるよう、がんばります。






Aちゃんを家庭に迎えて2ヵ月になるBさん。
約1ヵ月施設での実習を経て、
Aちゃんとの3人での家庭生活もようやく2ヵ月がたちました。

Bさん夫妻は「養子を迎えよう」と考えてから、
その考えを親やきょうだい、親しい友だちにも話をしていました。
周りの人たちも夫妻を応援してくれ、
Aちゃんがお家に来ることを、施設での実習中からとても楽しみにしてくれていました。

お家に来た直後は、訪問を遠慮していましたが、
1週間ほど経つと、Aちゃんに会いに次々とやってきたようです。
お客さんの前では、とても愛想の良いAちゃん。
皆に「かわいいね~」と言われ、いっぱい抱っこをされました。

しかし、そういう後、
Aちゃんはグズッて手がつけられない状態になったり、
夜泣きがひどくなり、抱っこをしても、ミルクをあげても、なかなかおさまらなくなります。

昼間の愛想の良さを見ている人は「かわいくて、やりやすい子やね~」と言いますが、
こういう時、Bさんは「やりやすくない~~!」と言いたくなります。
Aちゃんをかわいがり受け入れてくれるのは嬉しいものの、
「わかってもらえない」と感じるのは、里母さんには辛いことです。
Bさんは、里父さんに辛い思いを聞いてもらったり、Aちゃんのお世話をしてもらったり、
夫婦で協力して、しんどいことを乗り越えていっておられます。

お家での生活がAちゃんに安心できるようにならないとと、
Aちゃんと2人でお家でゆっくりと過ごすことを優先した生活をすると、
ひどい夜泣きがおさまってきて、少し安心したBさん。
もう大丈夫かと思って、親子の集まる場に参加したら、
その場ではご機嫌に過ごしていたように見えたAちゃんですが、
再びひどい夜泣きがあり、「前にもどってしまった」とBさんはショックを受けました。

周りの大人の様子をよく観察しているAちゃん。
里父母以外の人がいるところでは、
頑張って愛想良くしてくれているので、疲れてしまうのでしょうか。
いろんな人と関わるには、まだ少し早かったようです。
しかし、全て前にもどってしまったわけではありません。
Bさんいわく、前よりは泣き止むまでの時間が少しは短くなっているようにも思うし、
またゆっくりと二人で過ごす時間をとるようにしたら、落ち着いてくれるかな、と。
BさんもAちゃんのお母さんとしての経験を積んでAちゃんのことを知っていき、
AちゃんもBさんへの信頼を深め、親子になっていっています。

行きつ戻りつ、調子がよかったり悪かったり、しながら
家庭生活も落ち着いていくのだろうなと思っています。
週末里親さんに関わってもらっている現在高校1年生になるA君は、
4月から新しい施設で暮らすことになりました。
A君なりに色々な思いを持ち、様々な問題があり、
施設を移ることになったようです。

週末里親さんは小学2年生からA君に関わってくれています。
新しい施設に変わり、生活も落ち着いてきたので、
先日A君に会いに、里親さんと一緒に新しい施設へ行ってきました。

多感な時期で、しかも新しく生活になったばかりで、
不安な思いもあるだろうA君がどんな反応をするのか、
里親さんも私も少し緊張しながら行きました。

朝早く起きて高校に通っているA君は、せっかくの休日で、
朝寝坊をしたようで、日課である洗濯物干しをやっていた最中でした。

里父母さんを見ると、はにかみながらも、
里父母さんの声かけに応じていました。
「知らん」「わからん」としか答えてくれないかもと思いましたが、
A君に話しかけると、拒否することなく、ゆっくりと話してくれ、
高校1年生ながらも、こういうゆっくりしたやりとりを
まだまだ求めているのだなぁと思いました。

施設が変わる前はしばらくA君に会えなかった里親さんは、
高校の入学祝いと、3月末だったA君の誕生日祝いをしようね、
何か欲しいものがあったら言ってねと優しく声をかけてくださいました。

小さな頃からA君は、何か買ってもいいよと言われると、
何にするのか、考えこみ、ものすごく時間がかかる子でした。
高校生になったA君。今も、「どうしよう、わからん」と言いながら、
なかなか決めきれない様子。
「A君は時間がかかるもんなー」と里父母さんは笑い、
「今度までに決めといてな」となりました。

A君の性格やタイプをよくわかってくださる里親さんとのやりとりをするA君は、
本当に穏やかに、にこやかでした。

実親や親族との関わりがなかなか持てない子どもにとって、
継続的に関わり続けてくれる週末里親さんの存在は
とても貴重です。
子どもによっては、成長過程に施設生活が不安定になることもありますが、
また別の目線で見守ってくださるのがとてもありがたいなぁと思っています。

新しい施設になって、里親さんの「またおっちゃん、おばちゃんのところに来るか?」
との問いに、「たぶん」と答えたA君。
また週末里親さんとの関わりが再開することと思います。
まずは3年間の高校生活が無事に終わりますようにと、
里親さんと共に願うばかりです。


私の前回の日記、『スタートです♪』の里親さん。

面会がうまくいきすぎて、怖いかも…と言っておられたのですが、
さあ、実習に入りましょう!と思った矢先に、
A子ちゃんがウイルス感染症にかかり、熱が出てしまいました。
やる気満々!だった里母さんの実習も、お休みになってしまったり、
ガラス越しにA子ちゃんの姿を見せてもらうだけだったり。

遠方から泊まりこみで、実習に備えておられたのですが、
できることが限られていて、もどかしい日々でした。

ようやく熱がさがり、実習再開。
里父さんも、金曜日は仕事の有休をとって、
木曜日の夜に、夜行バスで大阪入りし、
A子ちゃんと一緒に、週末を過ごすことができました。

最近は、里母さんがそろそろ帰ってしまう…という空気を察すると、
A子ちゃんは不機嫌になったり、大泣きしたり、と
別れを惜しむようになってきたそうです。
里母さんも、そんなA子ちゃんを見ると、別れが辛くなってきました。

今週末は、ふたたび、里父さんが大阪入り。
雨が降らなければ、『外出デビュー!』となりそうです。
大阪も梅雨入りしてしまいましたが、
A子ちゃんとパパママパワーで、雨雲を吹っ飛ばしてほしいです。




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