Aちゃんを家庭に迎えて2ヵ月になるBさん。
約1ヵ月施設での実習を経て、
Aちゃんとの3人での家庭生活もようやく2ヵ月がたちました。
Bさん夫妻は「養子を迎えよう」と考えてから、
その考えを親やきょうだい、親しい友だちにも話をしていました。
周りの人たちも夫妻を応援してくれ、
Aちゃんがお家に来ることを、施設での実習中からとても楽しみにしてくれていました。
お家に来た直後は、訪問を遠慮していましたが、
1週間ほど経つと、Aちゃんに会いに次々とやってきたようです。
お客さんの前では、とても愛想の良いAちゃん。
皆に「かわいいね~」と言われ、いっぱい抱っこをされました。
しかし、そういう後、
Aちゃんはグズッて手がつけられない状態になったり、
夜泣きがひどくなり、抱っこをしても、ミルクをあげても、なかなかおさまらなくなります。
昼間の愛想の良さを見ている人は「かわいくて、やりやすい子やね~」と言いますが、
こういう時、Bさんは「やりやすくない~~!」と言いたくなります。
Aちゃんをかわいがり受け入れてくれるのは嬉しいものの、
「わかってもらえない」と感じるのは、里母さんには辛いことです。
Bさんは、里父さんに辛い思いを聞いてもらったり、Aちゃんのお世話をしてもらったり、
夫婦で協力して、しんどいことを乗り越えていっておられます。
お家での生活がAちゃんに安心できるようにならないとと、
Aちゃんと2人でお家でゆっくりと過ごすことを優先した生活をすると、
ひどい夜泣きがおさまってきて、少し安心したBさん。
もう大丈夫かと思って、親子の集まる場に参加したら、
その場ではご機嫌に過ごしていたように見えたAちゃんですが、
再びひどい夜泣きがあり、「前にもどってしまった」とBさんはショックを受けました。
周りの大人の様子をよく観察しているAちゃん。
里父母以外の人がいるところでは、
頑張って愛想良くしてくれているので、疲れてしまうのでしょうか。
いろんな人と関わるには、まだ少し早かったようです。
しかし、全て前にもどってしまったわけではありません。
Bさんいわく、前よりは泣き止むまでの時間が少しは短くなっているようにも思うし、
またゆっくりと二人で過ごす時間をとるようにしたら、落ち着いてくれるかな、と。
BさんもAちゃんのお母さんとしての経験を積んでAちゃんのことを知っていき、
AちゃんもBさんへの信頼を深め、親子になっていっています。
行きつ戻りつ、調子がよかったり悪かったり、しながら
家庭生活も落ち着いていくのだろうなと思っています。