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かていようご

Author:かていようご
(社)家庭養護促進協会 大阪事務所のワーカー日記です。


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2012/10/01からの訪問者


現在、1歳のAちゃんと関係づくりの実習中のBさん。

事情があってAちゃんは四国地方の施設で生活していて、
Bさんのお住まいは東海地方。
ウィークリーマンションを借りて実習をしておられます。

「人見知りが出てきてて…」と言われていて、
Bさんは「大泣きされるかもね~」と覚悟をして初回面会を迎えました。
Aちゃんもいつもと違う雰囲気に緊張し、先生の抱っこから離れられませんでしたが、
泣かずにじーっとBさん夫妻を見つめていました。
「泣かれなかった、よかった」とホッとしたBさん。
しかし、3日目、ママをみた瞬間に大泣き。
3日目になって、こんなに大泣きされるとは…と少し落ち込んだママでしたが、
「『私』を認識してくれたのね」と気持ちを切り替え、
毎日通って3週間。

実習の様子を見に伺うと、すっかりママと二人だけで遊んだり、散歩をしたり。
ご飯や着替えもママにしてもらえるようになっています。
少しずつ「お家に帰ったら~」という想像もしながら、Aちゃんとの関わりを深めています。

遠方から、一人で初めての地で生活しているBさん。
慣れない場所で、心労が溜まるのではと気になっていましたが、
施設の周辺の雰囲気が、自宅の周辺と似ているので、
意外に心地よく過ごせているとのこと。
「Aちゃんが、(自分の)自宅の周辺とよく似たところで育っているのは、
やっぱりAちゃんと縁があったのだと思う」と
話しておられました。

もうすぐ「我が家」に迎える日が近づいてきています。
ここのところ、忙しさが続いている。
3月、4月、5月あたり、とても忙しい気がする。
やってもやってもまだある、という感じが、ようやく一段落した。

その原因がケースの運びなのか、年度末年度初めによるものなのか
わからないが、忙しさが続くと、なんだかスカッとしたい気持ちになる。

実習中のAさんは、毎日の緊張や疲れを発散するべく、実習のない日に
2回ほど、好きなタカラヅカへ足を運んでおられた。
リフレッシュできました~♪と言っておられたが、
こういうことは大事だなと思う。
随分と前に子どもを引き取ったBさんは、引き取り当初、子どもが寝た後、
近所のコンビニに走り、チョコレートを買って食べておられた。
夜中に食べるチョコレートの味は格別だったろう。
Cさんは、同じく、子どもが寝てから、夜中に好きな音楽を聞いて
それに没頭する時間をもっておられた。
睡眠時間をとることも大事なのだが、自分一人の時間をもつことが
その時のCさんには必要だったようである。

慣れない子育てにふりまわされる時は、何かしら、
ストレス発散の方法だったり、自分へのごほうびだったりが有効である。
日中、孤独な闘いをしているお母さん方には、何か見つけてほしいと思っている。

さて、私が一番スカッとする方法は、ジェットコースターに乗って高笑いを
することなのだが、なかなか行く時間がとれない。
身近なところでの方法は、あれやこれや、まだ模索中である。




1歳半のA子ちゃんと、里親さんとの、初回面会の日。
遠方に住んでおられる里親さんは、
施設の近くにウィークリーマンションを借りて、実習に臨みます。

里母さんは、3日前から大阪入り。
里父さんは、夜行バスで早朝に大阪に着きました。

お母さんに、「昨日、寝られました?」と聞くと、「寝られました!」
おお、なかなか頼もしいなあ~と思っていると、
でも、マンションから施設に向かう道中は、
心臓バクバクでした!!とのことでした。

A子ちゃんのお部屋には、
パパとママの笑顔の写真の間に、A子ちゃんの写真をコラージュしたものを
貼ってくださっていて、毎日、指さし確認。
「予習」もバッチリだったようです。

最初は、パパママのことを、「チラ見」しかできなかったA子ちゃん。
少しずつほぐれてきて、まっすぐ見られるようになって、
「ちょうだい」「どうぞ」もできるようになりました。
さいごには、パパのお膝に座ったり、ママに抱っこされたりも。

施設の職員さんも、児相のワーカーさんも、
「面会としては、パーフェクトでしたね~♪」と言ってくださいましたが、
里母さんは、「うまくいきすぎて、ちょっと怖いかも…」とポツリ。
これから、関係づくりの実習がスタートします。さて、どうなるかな。

施設からの帰り道、「どうでした?」と尋ねると、
「いまだかつてないほどの、ワキ汗をかきました」と里母さん。
里父さんも里母さんも、比較的リラックスした感じで、
A子ちゃんと関われてはるなあ~…と見ていたのですが、
実は、ドッキドキの面会だったようです。

大阪はすでに夏のような気温の毎日です。
体調には気をつけながら、ぼちぼち関係を深めていけますように!


あっという間に5月も終わりになったのに、今月初めのワーカー日記です。
本当に学習のない私たちですみません。

昨日は協会の年次総会でした。
1年ごとに神戸と大阪で交代で総会を開催しており、
今年は神戸での総会でした。
開催側の事務所で、案内作成、記念講演の企画をすることになっており、
案内発送はそれぞれの事務所がするとしても、
案内作成や記念講演の企画も結構大変で
年度初めは、他の決算業務も立て込むので
総会が神戸開催の場合は大阪開催の時より、
少し楽をさせてもらっている感じがして、
神戸事務所の職員には申し訳ない気持ちになります。

毎年、年次総会に合わせて記念講演を開催しており、
今年は朝日新聞の杉山麻里子記者に、
「家族のかたち革命のゆくえ
ー子育てする米国の同性カップルたちの現状から見えてきたもの」
と題して、米国で取材されてきた多様な家族について話していただきました。

杉山さんは米国滞在時に、実子さんの同級生の親が、同性カップルの夫婦だったことで、
子育てをする同性カップルに関心を持たれ、取材をされてきたそうです。
米国でも州によって、同性カップルを認められていないところもあり、
先駆的とはいえ、すべての人が理解しているわけでもないのが実際だそうです。
しかし、日本よりは圧倒的に進んでいるとも思えます。

なかなかタイムリーなテーマで、多種多様な価値観を
私たちもどのように理解していくのかについては、
いつも議論するところでした。
里子や養子になった子ども達にも、色々な価値観を持つ場合も考えられます。
そのため、米国の話はとても興味深く、話を伺いました。

今年2月に岩波新書から『ルポ 同性カップルの子どもたちーアメリカ「ゲイビーブーム」を追う』を
出版されています。
関心のある方は手に取ってみてください。

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