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かていようご

Author:かていようご
(社)家庭養護促進協会 大阪事務所のワーカー日記です。


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2012/10/01からの訪問者


0歳のAちゃんとの関係を築くため、施設への実習に通っているBさん夫妻。
初めての面会では、人見知りが出てきていたAちゃんに大泣きをされました。
そんなこともあるか、と思っていたBさん夫妻はめげることもなく、
翌日からの実習に入りました。

最初の頃、Aちゃんは、機嫌のいい時は里母さんがお世話することもいいのですが、
担当保育士さんがいるとそちらに行きたがったり、
里父さんが近づくと泣いていました。
しかし、里母さんはほぼ毎日、里父さんの仕事が休みの日には一緒に施設に通うなかで、
次第にAちゃんは里母さんに甘え、里父さんに遊んでもらうのを楽しむようになってきました。

関係もできつつあり、そろそろ、お家へ行きましょうと
外出、外泊の予定を立て、いよいよお家でのお泊まり!と思っていましたが、
高熱の出る風邪が流行り、Aちゃんも高熱のため外泊は延期に。
「子どものいる生活って、こういうことですよね。
予定どおりにはいかないですよね」と言ったBさん。
お家で過ごせることを楽しみにしていたので、残念だったと思いますが、
「子どものいる生活」が具体的になっています。

実習の様子を伺いに行くと
この高熱でしんどい時にAちゃんは里母さんにずーっと抱っこをしてもらい、
里母さんがそばにいることで安心できるようになっていました。
実習の期間中にAちゃんと里母さんの関係が、予想以上に深まったなと感じました。

熱を出したAちゃんはしんどくてかわいそうでしたが、
病気をしたことが、かえって関係を深められることになりました。

これからも予定外のことは、どんどん起こります。
でも「これが子どものいる生活」と新しい生活を楽しんでくれたらいいなと思っています。
6歳のAちゃんの週末里親をはじめていただいたBさんご家族は、
ご夫婦と成人した実子さんが3人いらっしゃいます。
5月からAちゃんの週末里親として活動していただいています。

お子さん達が既に成人しているので、ちいさな子どもと接するのはとても久しぶり。
しかも、Aちゃんは小柄で細身で、その身軽さもあって、とっても活発なのだとか。
はじめて一緒に出かけた遊園地内にあるアスレチックで、
ずっと走り回っているAちゃんに圧倒されたようで、
その時の様子を「とっても活発で、付いていくのが大変で・・・
ちょっとずつ勘をとりもどしていかないと」と笑っておられました。

施設の中で、自分には個別に会いに来てくれる存在がいないことを
よく分かっていたので、Bさんと関わるのはとても嬉しく、
初回から臆することなくBさんご夫婦とおしゃべりしていました。
Bさんが会いに来てくれるのもとても楽しみにしているようで、
一緒にお出かけするのも、外泊するのもとてもスムーズにできていました。
そんなAちゃんでも、おねだりするのは少々気を遣っていたようです。
外出3回目に「公園に行こう」と言ったのに、なかなか動こうとせずだったので、
様子を見ていると、小さな声で「ガチャポンしたい」と言ったのだとか。
Aちゃんなりに、どこまでおねだりしていいものか、
でも、ガチャポンやりたいし・・・ということで、
おそらく葛藤しつつ、やっと言えたのでしょう。
もう少し関わりが長くなれば、そこまで躊躇せずとも言えるのでしょうが、
自分の思いを伝え、叶えてもらう・・・という経験も
Aちゃんにとっては貴重な体験だなぁとBさんのご報告を聞いて思いました。

Bさんご家族は、家族ぐるみでAちゃんをかわいがってくれています。
限られた関わりではありますが、Aちゃんにはこのかわいがられる時間を
存分に味わってもらえたらなと思います。

今日の午前中、高校生の来訪がありました。
社会的養護の子どもの養子縁組に関心があって、
日本の要保護児童をとりまく現状や、実母さんが抱えている問題について、
自分なりに勉強をすすめている、という高校3年生の女の子。

養子縁組をテーマにした書籍に、協会のことが紹介されていて、
ぜひ養子縁組の現場で働いている人の声を聴いてみたいと思ってくださったとのこと。
夏休みを利用しての、なんと、東京からのはるばるの来訪でした。

2泊3日での大阪入りということで、
てっきり「大阪観光」にひっかけて…?などと思っていたのですが、
来阪の主目的は、協会への訪問で、
ほかには、特には予定を組んでいないとのこと。

なぜ、この分野に関心をもったのか、
どういったところを知りたいと思っているのか、
どこに問題を感じているのか
…ということも、しっかり受け答えができて、
「すごいなあ」と感心したのでした。

福祉系や教育系、心理系の大学生が、里親制度に関心を持って、
卒論のテーマなどにとりあげ、協会に話を聞きにくる…ということは
よくあることなのですが、高校生というのは珍しいです。
自分の将来の進路も含めて、考えておられる姿を
たのもしいなあ~と思いました。
ぜひ、この関心を持ち続けて、いつか、日本の養子縁組制度を
何らかの立場で支えてくれる人材になってほしいなあと思っています。

ふりかえって、20数年前の自分の高校生時代。
「社会問題」などには、ほぼ目を向けず、
クラブ活動に打ち込むわけでもなく、将来の目標など深く考えたこともなく、
毎日、ダウンタウンの『4時ですよ~だ』を見ることに、
精力を注いでいた高校生活でした。
ああ。お恥ずかしい。

梅雨明けはまだですが、
日によっては、亜熱帯植物を展示している植物園の中のようだったり、
大阪市内も、日中は熱風がそよぐ真夏が近づいてきました。

夏でも子どもたちはだいたい元気ですが、大人は暑さだけでも十分つかれます。
子育て中のおとうさん、おかあさんはもっとおつかれのようです。
「養命酒始めました」「にんにく卵黄飲んでます」という声をききます。

子どもにはりつかれるだけでもしんどいし、
子どもに付き添ってプールや海、山のレジャーに参加するともっと疲れます。

明日から、いよいよ始まる、子どもたちには楽しい、長い長い夏休み。
大人は体力をほどほどキープしながら、乗り切っていただきたいです。

JBクラブやJBのOB会は室内ですので、ぜひ遊びにきてくださいね。

7月に入って50周年記念事業の準備が本格的に始まり、
関係機関へ開催主旨のご説明やお願いにうかがったり、
チラシ作りや発送作業に向けての事務作業が続いています。
岩﨑も、記念事業に向けて、成長した養子さんたちに連絡を取ったり、
会いに行く予定をいれたりと、スケジュール調整に大忙しです。

そんな中、「愛の手」の連載が7月20日(日)で2500回を迎えることになり、
先日から、それに合わせた特集記事の取材も行われています。
その取材の一環で、長年にわたり、協会を支えてくださっている
寄託者のAさん(男性)とお顔を合わせる機会がありました。

毎月1,000円ずつご寄付を振り込んでくださっているAさん。
振り込み用紙には、職員への励ましの言葉とともに、
季節のお花のことや、子どもをとりまく社会状況など、
Aさんのお人柄がうかがえるメッセージが添えられ、
それを読むといつも温かい気持ちになります。

岩﨑以外の職員は、お名前はよく知っていても、実際にお会いしたことはなく、
Aさんにお会いできるのを楽しみにしていました。
Aさんが協会の活動を支えてくださっているのは、なんと昭和47年から。
40年以上経つので「かなりご高齢の方なのでは」と想像していたのですが、
現在65歳で、就職したばかりの20代の頃に会社で毎日新聞の「愛の手」欄を見て、
それ以来、協会の活動を応援し続けてくださっているとのこと。
そんなにお若い頃から関心を寄せてくださっていたことにも驚きました。
実際にお会いしたAさんは、優しく柔らかな雰囲気の内にも、
エネルギーや信念を感じさせる方でした。

Aさんの協会に寄せてくださる想いについては、
記事の掲載を楽しみにしていただいたらと思いますが、
こうした方に協会はずっと支えてきていただいたんだなと
改めてその有り難さと重みを感じる日となりました。

初期の頃の養親子さんや昔からの会員の方、寄託者の方など、
Aさんのようにお名前やお話は聞いていても
お会いしたことのない方がたくさんいらっしゃいます。
50周年記念事業がそうした方とお顔を合わせる機会に
なることを楽しみにしています。

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