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かていようご

Author:かていようご
(社)家庭養護促進協会 大阪事務所のワーカー日記です。


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2012/10/01からの訪問者


毎年のことですが、この時期は事務作業が集中して、
毎日が追われるように過ぎていってしまいます。

5月の総会の案内&会費納入のお願いを
会員さんや関係者の方に発送する作業が、
4月の事務作業の中でも大きな山場なのですが、
28日になんとか無事完了しました。

今日は、月に1回のJBクラブの日だったので、
日々の慌ただしさからしばし離れて、
ゆったりした時間を過ごすことができました。
特に4月は、幼稚園に入った子どもたちが
JBを巣立っていくので、人数が少なくなる分、
一人一人とゆっくり関わることができました。

発送作業が終われば、ありがたいことに、
会費の納入をたくさんいただくので、
ゆったりしたのも束の間で、今後は
領収証作成に励む日々になりそうです。

それに加えて、今年は大阪事務所の50周年!
昭和39年5月5日に「愛の手運動」が始まり、
来週5月4日には掲載回数が2489回にのぼります。
毎日新聞大阪版では、50周年を記念した特集記事が、
子どもの日から連載予定です。

協会では、9月27日(土)に、
阿倍野区民センターで50周年記念事業を行い、
夜には祝賀会も開催します。

これから、50周年に向けた準備が本格的にスタートすれば、
ますますテンヤワンヤになりそうですが、
50年続けてこられたことのありがたさを感じつつ、
束の間の息抜きも大切に、職員一同、がんばりたいと思います。

中国地方で暮らすA子ちゃんの家に訪問しました。

1月の末に養親さんと暮らし始めたA子ちゃん。
おうちに引き取られたのは、6歳の誕生日間近でした。
幼稚園には行かず、2カ月間は「やりたい放題」の日々。
遅寝遅起き…の毎日で、小学校生活はどうなることやら~と心配していましたが、
学校が始まってからは、9時過ぎには寝て、6時前には起きて、
なんとかかんとか集団登校にも間に合っているようです。

今回の訪問は委託後2回目。
子どもがいると、なかなか「ぶっちゃけた話」もしにくかったりもするのですが、
A子ちゃんの学校生活が始まったので、
学校に行っている間に落ち着いてゆっくり話ができるねえ~と、
12:30に家に到着→積もる話をゆっくりと聴く
→14:50にA子ちゃんの下校のお迎え
→2時間ほどA子ちゃんとも遊んで、様子を見せてもらって
→17:00くらいに家を出る
…という計画を、お母さんと2人で、ばっちりたてていたのでした。

しか~し。
最寄駅に迎えに来てくださったお母さんの隣には、なぜかA子ちゃん。
「なんで、ここにA子がいるんでしょうねえ~」と、
お母さんも苦笑いでした。
朝、なんとなく調子が悪そうで、「しんどい」というので熱をはかったら、
36.9度という微妙な感じ。鼻水や咳も出てるし…というので、
お休みすることにしたそうです。
その後、もう一度熱をはかったら、36.4度にさがっていたそうですが、
お母さんは「見なかったことにしました」と笑っておられました。

というわけで、「ゆ~っくり積もる話をお聞きしましょう」という計画は
もろくも崩れさったのでありました。
A子ちゃんはお迎えのときには、少し顔色が悪いようにも見えましたが、
家に着くと、すっかり元気に。
「私が来るから、休んで家におろうと思ったん?」と聞くと、ニヤリ。

「子どもって、なかなか思い通りにはいかないですねえ~」と、お母さん。
次回の訪問の時には、A子ちゃんにはナイショにしておいて、
「急に来てん!」と、下校をお迎えしようかと思ったのでした。
3月15日の日記に書いた6歳まぢかのAちゃん。
3月末に家庭に迎えられて、ようやく1か月近くになります。

Aちゃんは家の中で過ごすよりも、外が大好き。
実習中は、都市部でしたし、ウィークリーマンションでは大した遊びもできないので
百貨店やショッピングモールに外出していました。
家に連れて帰ってからも、毎日ショッピングモールなどをはしごしています。
テレビやDVDもさほど好きでないようで、家の中では間がもたないのか
すぐに外に行きたがり、なかなか帰りたがらない様子です。
ここのところ、犬が好きになったようで、犬の散歩をさせてくれる広場やペットショップ、
雨の日には、お風呂屋さんやプールを・・・と1日中転々としておられるそうです。
9時くらいから20時くらいまで出かけている時期もありましたが、
少しずつ少しずつ、外に出ている時間は短くなっています。
食事もマクドナルドのハッピーセットの翌日はうどん、その翌日はらーめん、そしてまたハッピーセット・・・。
要求が通らないと、悪態をついて、大人のプライドが傷つけられそうになることも、しばしばです。

先日、様子を見に行ったところ、案の定、最初の30分くらいは顔をふせたままでしたが、
慣れてくると一緒に遊んだり、話したり、「Aの布団をみてほしい」「2階の部屋をみてほしい」といい
「Aの家」という認識や安心が少しずつ育ってきていることを感じました。
ご夫婦に対しても、いろいろな呼び名で呼びますが(笑)「Aの~」という言い方なので
自分の大事な人ということはよくわかっています。
まだ日は浅いですが、少し表情も柔らかくなってきていました。

Aちゃんは元気ですが、それに付き合う大人は、本当に大変です。
寝込まず、倒れずにやってくださっているご夫婦には、本当に頭が下がります。
まだまだ大変ですが、1日1日を無事に過ごしてくださるよう、祈っています。


先週の週末里親懇談会に、今春高校を卒業し、
就職をしたA君の週末里親をしてくださっていたBさんが来られていました。

BさんがA君の週末里親をはじめたのは、A君が小学校3年生の時でした。
A君の週末里親さんへの期待は高く、週末里親さんは自分の思い通りに
動いてくれるものと思っていたようです。
しかし、希望に答えられないこともあり、「それはダメ」等注意すると、
気に入らないとBさんにくってかかることもあり、
BさんもA君の行動に相当悩まれた時期もありました。

Bさんは、施設生活の長いA君は、家庭生活について知らないことも多く、
些細なことでも根気よく教え、また「食事は大事」と思って、
A君が来る度においしい食事をたくさん用意してくださっていました。
そのうちに、A君もBさんにすごく素直に甘え、
穏やかに一緒に過ごせるようになっていきました。
中学、高校と進み、野球部に所属していたA君は、
長期休暇ぐらいしかBさん宅へ行くことができなくなってしまいました。
それでもA君は「次の正月には絶対行くからな」とBさんに連絡してきていたそうです。
お年頃になっても、施設の近所は里親さんと並んで歩くのが恥ずかしいからと、
少し距離を持って歩くぐらいはありましたが、
校区外に出ると、最近の様子や悩みをBさんに話していたそうです。

そのA君が今春就職をし、施設を出て、就職先の寮で暮らし始めました。
心待ちにしていた卒園でしたが、引っ越し当日に「さびしい」と
Bさんにメールが来たそうです。
Bさんも心配し、A君に会いに行ってくれたとか。
また働き始めた初日に「辞めたい」というメールが来た時には、
「あんたは厳しい野球部も続けたんやから大丈夫!」と励ましたそうです。

社会に出て、働きながら一人で暮らすというのはとても大変なことです。
特にA君の場合、これまで施設というある種守られた環境で暮らしてきたので、
一人になるということは相当に厳しいことだと思います。
そんな時、愚痴を言えば励ましてくれ、時には寄り添ってくれるBさんの存在は
とても大きいなぁと思います。
また、約10年大変なことも乗り越え、関わり続けてきたA君とBさんの絆は強く、
当初、とても苦労させてしまったのですが、続けてもらえて良かったと思いますし、
この里親子さんに関わらせてもらえたことに、担当者としても感謝しています。

A君は、これからまだまだ社会の大変さを体験することになると思います。
でも、A君にはいつも味方になってくれるBさんの存在があり、
その心強い応援を受け、社会で強く生きていってもらえたらなと願っています。

4月になりましたね。
協会の入っているセンターの管理事務所が変わったり、
異動された方が挨拶に来られたり、と
新しいことが始まる季節なのだと感じさせられます。
が、協会は人事異動があるわけでもなく、
相変わらずの面子で日々仕事をしています。

この時期独特の忙しさと言えば、やはり、事業報告や決算に関する業務です。
協会は大阪府や大阪市の委託事業もあるので、その報告も早々にしなければならず、
数字とにらめっこの日々は、なかなかストレスが溜まります。

そんな時に、ホッとするのが、
養親さんがお知らせくださる子どもの様子です。
今年小学校入学を迎えたA君は、家庭に迎えられて、約半年。
慎重な性格で初めてのことにはかなり緊張するので、
お母さんは無事に小学校生活を迎えられるかと心配していました。
しかし、入学式では、恥ずかしそうだけどしっかりと入場してくるA君の姿に、
涙があふれたお母さん。
学校生活が始まると、
しっかり早起きして真新しいランドセルを背負って、楽しそうに登校し、
帰ってきたら近所の同級生と遊びに出かけているそうです。
お母さんも一歩ずつ頑張っていきたいとご報告くださいました。

あんなに初めてことや場所に抵抗していたA君が!と驚きと喜びが同時に湧き上がり、
報告を聞くだけで、私もじんわり涙が浮かんできました。
楽しそうな様子にエネルギーをもらっています。

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