3月も半ばとなり、毎年のことながら、一気にあわただしくなってきました。
そんな中、Aちゃんと里親さんの実習は粛々と続いています。
初回面会では、先生に抱きついて抱っこされたまま、顔を見せなかった5歳のAちゃん。
それでも、「握手してみよう」という先生の誘導に、顔を見せないまま、
ニョキと手だけ伸ばしてみたり、おみやげのぬいぐるみを手だけ出して受け取ったりしていました。
もちろん声も出さず、ひたすらに顔をあげず、というその徹底ぶりに、
私も「なかなか手ごわい」と感じました。
その日は顔をみることは諦めて、面会は終わることになりました。
しかし、子どものグループのところにAちゃんを連れていったはずの先生が戻ってこられ
「お見送りするっていうてます」と言われるので、見送ってもらうことにし、
玄関を出たところで、先生に抱かれたまま、少し顔を見せたAちゃん。
よくあることではありますが、バイバイをしてこれで別れられる、ということになると
それまで緊張していた子どもがホッとして笑顔になったり、ということがあります。
取材の場面で泣き続きていた子どもが、記者さんや私たちが帰るとなると、
いい笑顔で見送ってくれたりするのは、本当によくあります。
Aちゃんも、面会が終わって「やれやれ」という気持ちで、顔を見せてくれたようです。
翌日から始まった実習では、日々メキメキと様子に変化があります。
話しをするまでには少し日数がかかりましたが、それも確実にかわってきています。
実習の様子を見にいったところ、「お客さんがくる」と聞かされ一気に不安と緊張その他が
わきあがったのか、またまた抱っこされたまま顔をあげてくれません。
しかし、今回は里母に抱っこされています。
Aちゃんの普段の様子をみることはなかなか難しいのですが、
実習中に撮った写真をみると、笑顔だったり、変顔をしたり、
随分ほぐれてきていることがわかりました。
少しずつ関係を深めながら、もう少し、実習は続きます。